将棋世界2024年3月号(付録セット) [雑誌]
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【 投了図・104手目△3八金 】
投了図での持ち駒
▲羽生九段: 飛、金、銀2、桂2、香、歩
△森内九段: 金、香、歩5
昨日の将棋界では
第65期王位戦挑戦者決定リーグの白組/3回戦で
「羽生善治九段-森内俊之九段」の黄金カードが実現。
名人戦での激闘をはじめ数々の大舞台で
歴史的名勝負を繰り広げた両雄の141回目の顔合わせは
上図104手までで、後手番の森内九段が勝利を飾りました。
10手目△7七角成。
上図での持ち駒
▲羽生九段: なし
▲森内九段: 角
互いに飛車先を突く出だしから
定跡手順の進行となり、戦型は「角換わり」に。。
上図で森内九段が手損のない角交換を敢行しました。。
37手目▲6六歩。
上図での持ち駒
▲羽生九段: 角
▲森内九段: 角
角換わりらしく同型模様を維持しながらの駒組みから
羽生九段は上図で後手が突き越した6筋の歩を咎めると。。
45手目▲4五銀。
上図での持ち駒
▲羽生九段: 角、歩2
▲森内九段: 角、歩2
6筋の歩を取り込みながら銀を戦場に繰り出した
羽生九段は突進してきた後手の飛車先を受ける前に
ガツンと銀をぶつけてダイナミックに局面を動かします。。
55手目▲6三銀。
上図での持ち駒
▲羽生九段: 角
▲森内九段: 銀、歩3
逸る先手に対して
森内九段は手持ちの角を自陣に投入(46手目△7二角)
手厚く受けに回り来るべきチャンスを虎視眈々と狙います。。
が、羽生九段は構うことなく
強い踏み込みで敵陣へと襲い掛かり
勇猛果敢にいざ開戦を告げました。。
86手目△1六歩。
上図での持ち駒
▲羽生九段: 銀3、桂
△森内九段: 桂、歩6
攻める羽生、受ける森内は両者の呼吸。。
盤上は手が進むごとに熾烈を極め、機をみて逆襲に転じた
森内九段が厳しく先手玉へと迫り、形勢は混沌としたまま
勝負の終盤戦へと突入します。。
すると。。
【 投了図・104手目△3八金 】
投了図での持ち駒
▲羽生九段: 飛、金、銀2、桂2、香、歩
△森内九段: 金、香、歩5
最後の最後の瀬戸際で
羽生九段に痛恨のうっかり、誤算が生じ勝負有り。。
森内九段が動じることなく手厚く寄せに入った上図の局面で
羽生九段は急転直下の投了を告げました。。
あっけない結末も、それを含めての名勝負を見事制した
森内九段が貫禄を示し、リーグ戦成績を1勝1敗としました。。
一方、永遠のライバル相手に手痛い黒星を喫した
羽生九段もリーグ戦成績が1勝1敗となりました。。