黄金カードが実現。。第65期王位戦リーグ・白組/3回戦「羽生九段-森内九段は急転直下の名勝負」 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

黄金カードが実現。。第65期王位戦リーグ・白組/3回戦「羽生九段-森内九段は急転直下の名勝負」

伊藤園お~いお茶杯王位戦中継サイト

第65期挑戦者決定リーグ対戦表

 

【 投了図・104手目△3八金 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲羽生九段: 飛、金、銀2、桂2、香、歩

△森内九段: 金、香、歩5

 

昨日の将棋界では

第65期王位戦挑戦者決定リーグの白組/3回戦で

「羽生善治九段-森内俊之九段」の黄金カードが実現。

 

名人戦での激闘をはじめ数々の大舞台で

歴史的名勝負を繰り広げた両雄の141回目の顔合わせは

上図104手までで、後手番の森内九段が勝利を飾りました。

 

 

 

10手目△7七角成。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生九段: なし

▲森内九段: 角

 

互いに飛車先を突く出だしから

定跡手順の進行となり、戦型は「角換わり」に。。

上図で森内九段が手損のない角交換を敢行しました。。

 

 

 

37手目▲6六歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生九段: 角

▲森内九段: 角

 

角換わりらしく同型模様を維持しながらの駒組みから

羽生九段は上図で後手が突き越した6筋の歩を咎めると。。

 

 

 

45手目▲4五銀。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生九段: 角、歩2

▲森内九段: 角、歩2

 

6筋の歩を取り込みながら銀を戦場に繰り出した

羽生九段は突進してきた後手の飛車先を受ける前に

ガツンと銀をぶつけてダイナミックに局面を動かします。。

 

 

 

55手目▲6三銀。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生九段: 角

▲森内九段: 銀、歩3

 

逸る先手に対して

森内九段は手持ちの角を自陣に投入(46手目△7二角)

手厚く受けに回り来るべきチャンスを虎視眈々と狙います。。

 

が、羽生九段は構うことなく

強い踏み込みで敵陣へと襲い掛かり

勇猛果敢にいざ開戦を告げました。。

 

 

 

86手目△1六歩。

 

上図での持ち駒

 

▲羽生九段: 銀3、桂

△森内九段: 桂、歩6

 

攻める羽生、受ける森内は両者の呼吸。。

盤上は手が進むごとに熾烈を極め、機をみて逆襲に転じた

森内九段が厳しく先手玉へと迫り、形勢は混沌としたまま

勝負の終盤戦へと突入します。。

 

すると。。

 

【 投了図・104手目△3八金 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲羽生九段: 飛、金、銀2、桂2、香、歩

△森内九段: 金、香、歩5

 

最後の最後の瀬戸際で

羽生九段に痛恨のうっかり、誤算が生じ勝負有り。。

森内九段が動じることなく手厚く寄せに入った上図の局面で

羽生九段は急転直下の投了を告げました。。

 

あっけない結末も、それを含めての名勝負を見事制した

森内九段が貫禄を示し、リーグ戦成績を1勝1敗としました。。

 

一方、永遠のライバル相手に手痛い黒星を喫した

羽生九段もリーグ戦成績が1勝1敗となりました。。