将棋世界2024年3月号（付録セット） [雑誌]
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第５０期岡田美術館杯女流名人戦５番勝負/第４局「福間女流四冠、完勝で女流名人奪還達成」
【 投了図・１２１手目▲５四銀 】
投了図での持ち駒
▲福間女流四冠： 金、桂、歩２
△西山女流名人： 角、桂、歩２
初防衛を目指す西山朋佳女流名人に
女流将棋の第一人者・福間香奈女流四冠が挑戦する
第５０期岡田美術館杯女流名人戦５番勝負。
ここまで３局を消化し、福間女流四冠が２勝１敗とリード。
タイトル奪取に王手をかけて迎えた大一番/第４局が、昨日
広島県廿日市市「宮島弥山大本山 大聖院」にて行われました。
結果は、上図１２１手までで先手・福間女流四冠が勝利。
二強を形成する最大のライバルから女流名人位奪還を成し遂げ
堂々の女流五冠復帰を果たしました。。
６手目△２二飛。
上図での持ち駒
▲福間女流四冠： なし
△西山女流名人： なし
戦型は両者の対局では定番となった「相振り飛車」。。
初手で歩を突いた５筋に飛車を合わせて「中飛車」に構えた
福間女流四冠に対して、西山女流名人は上図の局面で
飛車を２筋に合わせ「向かい飛車」を投入します。。
３５手目▲３五同銀。
上図での持ち駒
▲福間女流四冠： 歩３
△西山女流名人： なし
先に仕掛けたのは、福間女流四冠でした。。
「穴熊」をみせる後手に対し、流れの中で飛車を合わせた
３筋で銀をぶつけ、ダイナミックに局面を動かします。。
７４手目△４八「と」金。
上図での持ち駒
▲福間女流四冠： 銀、香、歩
△西山女流名人： 桂、歩
直後に成立した銀交換に続いて
両者は飛車を敵陣に成り込み、いざ開戦となると
二枚角を攻守に利かせる福間女流四冠とは対照的に
西山女流名人は小駒で敵陣攻略を目指しますが。。
１０３手目▲７一馬。
上図での持ち駒
▲福間女流四冠： 銀２、香、歩４
△西山女流名人： なし
西山女流名人はついに先手の二枚角を捕らえることが出来ず。。
一方、後手の小駒を悠々と払った福間女流四冠は上図でズバッと
敵陣を馬で切り裂き、勝負を決めに出ました。。
【 投了図・１２１手目▲５四銀 】
投了図での持ち駒
▲福間女流四冠： 金、桂、歩２
△西山女流名人： 角、桂、歩２
福間女流四冠の厳しい寄せを前にして
盤上を支配された西山女流名人は為す術なく
上図で無念の投了を告げました。。
終局時刻は午後５時１０分
この瞬間、福間女流名人が番勝負を３勝１敗で制し
見事、女流名人奪還に成功しました。。
