将棋世界2024年3月号(付録セット) [雑誌]
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【 投了図・94手目△5八香成 】
投了図での持ち駒
▲佐藤九段: 金、歩3
△藤本四段: 銀、歩3
昨日行われました
第65期王位戦挑戦者決定リーグ・紅組/1回戦に
今、最も将棋界で注目を集める期待の新鋭・藤本渚四段が登場。
名人戦3連覇の実績を誇る強豪・佐藤天彦九段と対戦しました。
結果は、上図94手までで後手・藤本四段が勝利。
切れ味く佐藤九段を完封、圧巻の完勝を飾りました。。
26手目△7五歩。
上図での持ち駒
▲佐藤九段: なし
△藤本四段: なし
先手で「四間飛車」に構えた佐藤九段に対して
藤本四段は居飛車で迎え撃ち、戦型は「対抗形」に。。
佐藤九段が振り飛車の相棒「美濃囲い」の中へ玉を納めたのをみて
藤本四段は機敏に7筋の歩を突き合わせ、クサビを入れます。。
50手目△5四飛。
上図での持ち駒
▲佐藤九段: 歩3
△藤本四段: なし
序盤からもう手が伸びる藤本四段のペースで進行。。
全軍発動でテキパキと駒組みを進め、気がつけば上図の局面で
中央5筋に強烈な拠点が完成、迫力も十分に臨戦態勢が整いました。
後手が模様を動かす間、飛車を左右に振り回された
佐藤九段は翻弄されっぱなしでなるものかと、手番の回った
上図から次に、銀で5筋の歩を弾き飛ばし(51手目▲5六銀)
自ら開戦を告げ、捌きに勝負をかけますが。。
【 投了図・94手目△5八香成 】
投了図での持ち駒
▲佐藤九段: 金、歩3
△藤本四段: 銀、歩3
後手の攻めは厳しく、形勢の差は開くばかり。。
意地の反撃も形勢には響かず、佐藤九段は上図の局面で
万策尽き果て、無念の投了を告げました。。
藤本四段は現在18歳。
香川県高松市のご出身で関西の名門・井上慶太九段門下。
2022年10月1日付で「四段、プロデビュー」を果たしました。
今期ここまでの成績は
50戦43勝7敗(.860)。順位戦はC級2組で8勝1敗。
勝ち星は全棋士中2位、勝率は藤井聡太八冠を抑えて
堂々の1位に立ちます。。
若手棋士の登竜門である
新人王戦で準優勝、加古川青流戦では見事優勝を
実質プロ一年目のシーズンで華々しい結果を残す
藤本四段は、AI将棋時代の超新星。。
一強時代を謳歌する藤井八冠の
すでに対抗馬筆頭との呼び声も高い藤本四段は
王位戦リーグも予選で菅井竜也九段を下しての本戦入り。。
今後の活躍から、益々目が離せません。。