第73回NHK杯/1回戦「威風堂々、中村八段が待望の勝ち名乗り」
【 投了図・120手目△6七銀 】
投了図での持ち駒
▲阿部七段: 飛、角、桂、歩3
△中村八段: 金、歩4
昨日放送されました
第73回NHK杯将棋トーナメント/1回戦
注目の「中村太地八段-阿部光瑠七段」は
上図120手までで、後手・中村八段が勝利。。
17手目▲7四飛。
上図での持ち駒
▲阿部七段: 歩2
△中村八段: なし
戦型は「相掛かり」
序盤は互いに角頭を金で受け、飛車の横に銀を立てる
おなじみの同形模様の出だしから、飛車先で歩を交換した先手が
そのまま浮いた飛車を7筋に回して歩得となる、最先端の攻防に。。
54手目▲7七歩。
上図での持ち駒
▲阿部七段: 歩
△中村八段: 歩4
とんとん拍子で歩を突き捨てながら
阿部七段はテンポよく模様を動かしますが、しかし
中村八段は動じることなく、丁寧に対応しながらじわじわと
戦場に戦力を集中し、先手陣に圧力をかけます。。
後手の重厚な攻撃軍を前にして阿部七段が
来るなら来いと6筋の歩を突き出したのをみて(53手目▲6六歩)
中村八段は望むところと桂馬の利き先7筋に歩を打ち込み
盤上へいざ、開戦を告げました。。
81手目▲5三桂成。
上図での持ち駒
▲阿部七段: 角、金、桂、歩2
△中村八段: 飛、角、銀、桂、歩5
前に出た後手に対して、阿部七段はすぐに反発。。
2筋を起点にダイナミックに駒を捌いて敵陣へと踏み込み
攻め合いの勝負に出ました。。
が、しかし。。
106手目△7八角左成。
上図での持ち駒
▲阿部七段: 歩3
△中村八段: 金、桂2、歩4
先手の猛攻を落ち着いて凌いだ
中村八段は大駒で畳みかけ、渾身の寄せに入ります。。
【 投了図・120手目△6七銀 】
投了図での持ち駒
▲阿部七段: 飛、角、桂、歩3
△中村八段: 金、歩4
阿部七段は最後まで食らいつき
勝利への執念を燃やしますが、中村八段は付け入る隙を当てず
先手玉を仕留め上げた上図の局面で、阿部七段はついに力尽き
無念の投了を告げました。。
堂々の指し回しで堂々の今期初白星を飾った
中村八段が全国の将棋ファンに健在ぶりを示し
今後の巻き返しへ気勢を上げました。。