第8期叡王戦5番勝負/第3局「終局直後」
【 投了図・163手目▲8三金 】
投了図での持ち駒
▲藤井叡王: 桂、香
△菅井八段: 金2、歩4
昨日、決着をみました
注目の第8期叡王戦5勝負/第3局は
上図163手までで、先手・藤井叡王が勝利。
終局時刻は午後6時57分。
1分将棋の激闘を終盤で見事捲って勝利を飾った
藤井叡王が今シリーズの対戦成績を2勝1敗とし
3連覇に王手をかけました。。
【 終局直後 】
藤井叡王
――一局を振り返って。
かなり判断の難しい将棋で、
どんな形で本格的な戦いに入るのか
わからないまま指していました。
――△4二飛(36手目)のあたりは。
36手目△4二飛。
上図での持ち駒
▲藤井叡王: なし
△菅井八段: なし
こちらの大駒をどう使っていくか難しい展開で
あまり見通しの立たない展開なのかなと思って
指していました。
――△7七銀(92手目)のあたりは
千日手か、ともいわれていた。
92手目△7七銀。
上図での持ち駒
▲藤井叡王: なし
△菅井八段: なし
そうですね、うーん
そういう可能性もあるのかと思っていたんですけど
時間もなかったので、よくわからなかったという感じでした。
本譜は攻め込まれてしまって苦しくなってしまったかなと
思っていたので△7七銀のときに何か▲6二ととか、そういった手で
千日手の変化を受け入れたほうがよかったかもしれません。
――▲2二角(117手目)が非常に印象的だった。
117手目▲2二角。
上図での持ち駒
▲藤井叡王: 金、桂、歩2
△菅井八段: 金、桂
あのあたりは手順に攻められてしまって
苦しいかと思っていたんですけど、少しでも
頑張れればと思ってやっていました。
――よくなったと思ったのは。
▲7二銀(149手目)が詰めろで入る形になったので
少し一手勝ちを狙えそうな局面になったかなと思いました。
149手目▲7二銀。
上図での持ち駒
▲藤井叡王: 金2、桂、香、歩
△菅井八段: 金、歩3
――本局を総括してどうだったか。
一局を通して非常に難しい将棋で
中盤の構想の立て方があまりよくなかったところもあったので
そのあたりを課題として次局頑張りたいと思います。
――2勝1敗で第4局に臨む意気込みを。
ここまでの3局の内容を踏まえて
また精いっぱい指したいと思います。
菅井八段
――3局続けての三間飛車
また、前局に続いての相穴熊戦でした。
33手目▲7九金。
上図での持ち駒
▲藤井叡王: なし
△菅井八段: なし
その後
非常に押し引きの続いた中盤戦でしたが。
すごく難しい中盤戦でした。
――その後、双方
一分将棋の終盤戦に突入しました。
終盤戦を振り返られて。
そうですね、一分将棋に入ってから
何手かミスが出たように思います。
――形勢を悪くされたところを
敢えてあげるとすればどこですか。
どこでというのはちょっと分からないですけど
成算がありませんでしたので、もうちょっと千日手の順を
考えるべきだったように思います。
76手目△2八角。
上図での持ち駒
▲藤井叡王: 金、歩2
△菅井八段: 歩3
*代えて△6六歩も一局とのこと。。
(終局後の感想戦より)
――改めて本局を振り返っていただきまして
1勝2敗で迎える第4局に向けての抱負を。
難しい将棋だったと思いますけど
終盤戦でミスが出てしまったので、それを少し
修正して、次局に臨みたいと思います。