ameblo.jp
第７２期ALSOK杯王将戦７番勝負/第５局・一日目「羽生九段の研究、藤井王将の切り返し」
初防衛を目指す藤井聡太王将に
通算１００期目のタイトル獲得を狙う羽生善治九段が挑戦する
夢の顔合わせが実現した第７２期ＡＬＳＯＫ杯王将戦７番勝負。
ここまで４局を消化し、ともに譲らず２勝2敗のイーブン。
勝者がタイトルに王手をかける急所の第５局が、本日より
島根県太田市「さんべ荘」にて運命の幕を開きました。。
【 開始直後、戦型選択 】
本局の先手は藤井王将。
その初手で角道を開いたのをみて、羽生九段は
２手目に飛車先の歩を突き、対局はスタート。。
そこから後手が誘導する形で
いざ「横歩取り」を目指す、定跡手順の進行となり
互いに飛車先で歩を交換した後、藤井王将が２筋に浮いた飛車で
お隣り３筋の歩をかすめとり、注目の戦型は「横歩取り」に決定。。
３筋に回った先手の飛車先を角で受けた
羽生九段が玉を立てたのをみて、藤井王将も追随し
玉形は「相中住まい」となりました。。
【 研究将棋、羽生九段は一気呵成に 】
後手から主導権を握りやすい「横歩取り」へと導いた
羽生九段は８筋の浮き飛車で７筋の「横歩」をかすめとってから
飛車交換を注文、藤井王将が受けて立ち飛車交換が成立した直後
続けて角交換を敢行し、序盤から積極的に動きます。。
いかにも事前研究在りの後手に対して
藤井王将は左右の桂馬を跳ねてから受けに回りますが
羽生九段は一切の迷いなく、手持ちの角を戦場に投入し起点を作ると
飛車を敵陣に投入し、あっさりと形を決めて開戦を求めました。。
何とか局面を落ち着かせたい
藤井王将は２度目の飛車交換を成立させますが
手番を握った羽生九段がすかさず２筋に歩を垂らし、味をつけた
４０手目の局面で午前の対局は終了、お昼休憩に突入します。。
【 お昼のメニュー 】
藤井王将： 大田の大あなご重
羽生九段： そば三昧
【 藤井王将、大長考の切り返し 】
午後の対局開始の一手で
午前と合わせて２時間にも及ぶ大長考の末に
後手の研究にハマってなるかと、右の桂馬を戦場へ跳躍。。
強く攻め合いの勝負を求めました。。
羽生九段は２筋から攻め込む姿勢を見せますが
藤井王将は２筋の歩を成り捨ててから、次に敵将の頭上へ
軽く桂馬を成り捨て、後手の陣形を乱しにかかります。。
盤上が風雲急を告げる
４７手目の局面で終了時刻（午後６時）となり
羽生九段が次の手を封じて、一日目は終了。。
二日目へと指し掛けになりました。。
飛び込んで来た桂馬を角か玉かで払う二択の局面ですが
羽生九段は慎重に読みを入れ、その先の模様を見据えます。。
明日は決着の二日目。。
開始直後から目が離せません。。
