本日は第８１期Ａ級順位戦/７回戦「斎藤八段－稲葉八段は緊迫のねじり合い」
今週は順位戦ウィークの将棋界。。
本日は最高峰・Ａ級で７回注目の好カード
「斎藤慎太郎八段－稲葉陽八段」の一戦が
関西将棋会館にて行われています。。
２手目△８四歩。
上図での持ち駒
▲斎藤八段： なし
△稲葉八段： なし
本局の先手は斎藤八段。
その初手は飛車先を突く▲２六歩から。。
対します、稲葉八段も２手目に同じく飛車先を突く
△８四歩と返し、対局はスタート。。
９手目▲８八銀。
上図での持ち駒
▲斎藤八段： なし
△稲葉八段： なし
互いに居飛車を明示する出だしから
「角換わり」を目指す定跡手順の進行となり
迎えた上図の局面で、斎藤八段は銀を８筋に開き
後手からの角交換を注文しました。。
この手に対し、稲葉八段はノータイムで
「角を交換したければそちらからどうぞ」と
△３三角と返し、手番を先手に渡しました。。
１１手目▲３三角成。
上図での持ち駒
▲斎藤八段： 角
△稲葉八段： なし
「では、お言葉に甘えまして」
手番を渡された斎藤八段は角交換を敢行。。
稲葉八段は飛び込んできた角を桂馬でなく
△同金（１２手目）で払いました。。
３３手目▲４八金。
上図での持ち駒
▲斎藤八段： 角
△稲葉八段： 角
角交換成立後
両者は相手をけん制しながら自陣の駒組みを進め
斎藤八段は上図の局面で、現代「角換わり」の定番である
「▲６八玉＋４八金＋２九飛」型を完成しました。。
一方、１筋の歩を突き越して端に主張を持った
稲葉八段は上図から次に、銀を６筋に立てると（３４手目△６三銀）
斎藤八段が６筋の歩を突いたのをみて（３５手目▲６六歩）。。
３６手目△６二金。
上図での持ち駒
▲斎藤八段： 角
△稲葉八段： 角
稲葉八段は２０分の考慮の後、金を立て
先手と対称を成す「△４八玉＋６二金＋８一飛」型を完成した
上図の局面で午前の対局は終了、お昼休憩に突入します。。
【 お昼のオーダー 】
斎藤八段： サーモンステーキとカニクリームコロッケ盛り合わせ
稲葉八段： 珍豚美人
３９手目▲７九玉。
上図での持ち駒
▲斎藤八段： 角
△稲葉八段： 角
午後の対局開始の一手で
銀を中央５筋の戦場に繰り上げ（３７手目▲５六銀）
「腰掛銀」に形を決めた斎藤八段は玉を７筋へと寄せ
囲いの目処をつけると、次の△３二金（４０手目）をみて。。
４１手目▲２四歩。
上図での持ち駒
▲斎藤八段： 角
△稲葉八段： 角
２筋の歩を突き合わせ
飛車先から仕掛けを開始しました。。
４７手目▲８八玉。
上図での持ち駒
▲斎藤八段： 角、歩
△稲葉八段： 角
以下、△同歩～▲同飛の進行で歩交換が成立。。
稲葉八段が銀を突き出して飛車を追い払うと（４４手目▲２三銀）
斎藤八段は飛車を自陣最下段まで引き下げてから、手堅く
玉の「入城」を果たしました。。
５６手目△２一飛。
上図での持ち駒
▲斎藤八段： 歩
△稲葉八段： 角
慎重に駒を組みながらじわじわと間合いを詰め合う両者。。
先に角を投入し形を決めた先手に対して（５１手目▲４六角）
稲葉八段は上図で飛車に手をかけ２筋に合わせます。。
「千日手」含みの進行に、両者の集中がピークに達する中
斎藤八段がジッと▲６八銀（５７手目）と引き下げたのをみて
稲葉八段は飛車を再び飛車を８筋に戻すと。。
（５８手目△８一飛）
６０手目△８六歩。
上図での持ち駒
▲斎藤八段： 歩
△稲葉八段： 角
次の▲６七銀上をみて
稲葉八段は飛車先８筋から突っかけました。。
６６手目△８六歩。
上図での持ち駒
▲斎藤八段： 歩
△稲葉八段： 角、歩
８筋での歩交換成立後
貴重な一歩を手持ちとした稲葉八段は、５５分の長考で
５筋の歩を突き出し、中央から追撃を開始します。。
この手に、斎藤八段が４８分の長考で
▲同角（６７手目）と応じて歩を払った局面で
夜戦に備えて、夕食休憩突入となりました。。
【 夕食のオーダー 】
斎藤八段： 鍋焼きうどん
稲葉八段： カツ丼セット（温かいうどん）
ともに負けられない一戦に盤上は重厚な模様へ。。
夕食休憩明けからのねじり合い、そして本格開戦へ
期待と注目、そして緊張が高まります。。
