第72期ALSOK杯王将戦7番勝負/第1局「意表も動じず、藤井王将完勝発進」
初防衛を目指す神童・藤井聡太王将に
通算100期目のタイトル獲得を狙う羽生善治九段が挑戦する
夢の顔合わせが実現した第72期ALSOK杯王将戦7番勝負。
昨日、静岡にて開幕の時を迎えました
注目の第1局は、91手を持ちまして先手・藤井王将が勝利。
大事な開幕戦を制し、新年の第一歩を力強く踏み出しました。
【 王将戦/第1局・一日目の流れ 】
振り駒の結果、後手番となった
羽生九段は用意の作戦「一手損角換わり」を投入。。
角交換成立後、双方呼吸を合わせて「早繰り銀」に形を決めると
藤井王将が玉の囲いの完成を待たずに仕掛けを開始します。。
先手の仕掛けを強気に押し返し
羽生九段は先に敵陣へと銀の成り込みに成功。。
ここで手番の回った藤井王将が、手持ちの銀を自陣に打ち込み
銀交換を迫った局面で羽生九段が次の手を封じ、一日目は終了。。
形勢の針は均衡を保ったまま
一夜が明け、本日決着の二日目を迎えました。。
羽生九段は「封じ手」で
大方の様相通り銀交換に応じ、対局はスタート。。
まずは銀を清算し、仕切り直しで一手は
羽生九段は嫌らしく敵陣3筋に歩を垂らしますが、しかし
藤井王将は付き合う気はないと、手にしたばかりの銀を
敵陣4筋に打ち込み、強く踏み込みました。。
羽生九段も銀を投入し、再び先手の飛車を追いますが
藤井王将は飛車を見切って交換で銀・桂の二枚替えを決断。。
盤上の緊張高まる53手目の局面で、午前の対局は終了となり
お昼休憩へと突入します。。
【 お昼のメニュー 】
藤井王将
しあわせの青い玉子のオムライス
掛川牛シチューソース(サラダ・スープ付)
羽生九段
うな重(浜名湖産うなぎ)
朝日新聞将棋取材班@asahi_shogi北〕王将戦第1局2日目の昼食。藤井聡太王将は「しあわせの青い玉子のオムライス 掛川牛シチューソース(サラダ・スープ付)」。オムをオンザライスして中央からパカッと広げた後、ソースをとろ~り。羽生善治九段は「うな重(浜名湖産うなぎ)」… https://t.co/pWc6f54EuK
2023年01月09日 12:56
午後の対局は激しい攻め合いとなり
現代将棋の華である桂馬が戦場で乱舞しますが
次第に、しなやかに手が伸びつながる藤井王将へと
形勢の針は傾いて行きます。。
それでも羽生九段は敵陣へ飛車を振りおろし
あくまでも直線的かつ強気に攻め合いを求めますが
終盤戦は藤井王将の独壇場、角の成り込みで鋭く切り返すと
先手に反撃の余地はなく、羽生九段は無念の投了を告げました。。
終局時刻は午後5時47分。
後手の用意の趣向にも動じることなく完璧に盤上を支配した
藤井王将が強さをみせつけ、堂々の白星発進を決めました。。