第30期銀河戦/決勝「藤井竜王、圧勝で2年ぶり2度目の優勝」 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

第30期銀河戦/決勝「藤井竜王、圧勝で2年ぶり2度目の優勝」

囲碁・将棋チャンネル公式HP

 

【 投了図・91手目△5四同角 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲藤井竜王: 金、銀、歩2

△高見七段: 角、銀、桂2、歩4

 

昨日放送されました、第30期銀河戦/決勝

注目の「藤井聡太竜王-高見泰地七段」は

上図91手までで、先手・藤井竜王が勝利。。

 

相手につけ入る隙を一切与えない

見事な完勝で2年ぶり2度目の優勝を果たしました。

 

 

 

 

9手目▲8八銀。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井竜王: なし

△高見七段: なし

 

振り駒の結果、先手となった

藤井竜王の初手は飛車先を突く▲2六歩から。。

対します、高見七段も2手目に同じく飛車先を突く

△8四歩と返し、対局はスタート。。

 

互いに居飛車を明示する出だしから

いざ、「角換わり」を目指す定跡手順の進行となり

迎えた上図の局面で、藤井竜王は銀を8筋に開き

後手からの角交換を注文しました。。

 

この手をみて、高見七段は。。

 

 

 

10手目△7七角成。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井竜王: なし

△高見七段: 角

 

注文通りに角交換を敢行。。

手損のない「ノーマル角換わり」となりました。。

 

 

 

29手目▲4七銀。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井竜王: 角

△高見七段: 角

 

角交換成立後

両者は呼吸を合わせながら銀を中央へと繰り出す動きをみせ

「ノーマル角換わり」の定番である「腰掛銀」を目指します。。

 

 

 

34手目△6二金。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井竜王: 角

△高見七段: 角

 

銀の形を決める前に

まずは自陣の駒を組み上げるのが現代流「角換わり」

先手が主流の「▲6八玉+4八金+2九飛」型に構えたのをみて

後手も対称を成す「△4二玉+6二金+8一飛」型を完成します。。

 

双方、自陣の駒が組み上がったところで

藤井竜王は銀を中央5筋の戦場へと繰り出し

「腰掛銀」に構えますが(35手目▲5六銀)。。

 

 

 

36手目△4一飛。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井竜王: 角

△高見七段: 角

 

高見七段は追随せず

飛車を玉の真下に構える「△4一飛」型を採用しました。。

藤井竜王はこの手に対し、▲7九玉と引き囲いに目処をつけると

次に、高見七段が4筋の歩を突いたのをみて(38手目△4四歩)。。

 

 

 

39手目▲4五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井竜王: 角

△高見七段: 角

 

強く4筋の歩を突き返し

相手の拠点からの仕掛けを開始しました。。

 

高見七段は△5二玉(40手目)と飛車先を開いて

以下、▲3五歩~△同歩~▲4四歩~△同銀~▲2四歩~

△同歩~▲同飛に△3三銀~▲4二歩~△同玉をみて

▲2九飛~△2三歩~下図53手目▲4五桂と進行。。

 

 

 

53手目▲4五桂。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井竜王: 角、歩

△高見七段: 角、歩3

 

最初の仕掛けから藤井竜王の手は途切れることなく

軽快な歩の突き捨てで思うがままに模様を動かすと。。

 

 

 

71手目▲3五桂。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井竜王: 歩2

△高見七段: 角、桂、歩3

 

飛・角の大駒を連動させながら

瞬く間に、後手玉の頭上4筋に強烈な拠点を築き

藤井竜王が形勢の針を大きく引き寄せました。。

 

【 投了図・91手目△5四同角 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲藤井竜王: 金、銀、歩2

△高見七段: 角、銀、桂2、歩4

 

竜王の圧倒的な指し回しの前に

高見七段は為す術なく、上図の局面をみて

無念の投了を告げました。。

 

問答無用の圧勝を飾った藤井竜王が

この瞬間、2度目の銀河戦優勝を決めました。。