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王将戦/第３局は渡辺王将が封じ手。。叡王戦・九段戦/決勝「永瀬王座－佐藤天九段を振り返ろう」
本日、栃木県で行われています
第７１期王将戦７番勝負/第３局・一日目は
後手番の渡辺明王将が、６１手目の局面で
次の手を封じて、指し掛けとなりました。
戦型は「相掛かり」
現局面の形勢はまだ互角に思われます。。
さて、今回は昨日行われました
注目の第７期叡王戦・九段戦予選/決勝
「永瀬拓矢王座－佐藤天彦九段」の模様を
ご紹介させていただきます。。
４手目△８五歩。
上図での持ち駒
▲佐藤九段： なし
△永瀬王座： なし
本局の先手は佐藤九段。
その初手は飛車先を突く▲２六歩から
対します、永瀬王座も２手目に同じく飛車先を突く
△８四歩と返して対局はスタート。。
互いに居飛車を明示する出だしから
両者はそのまま息を合わせて飛車先を決め
戦型は毎度おなじみの「相掛かり」に決定。。
１２手目△８六歩。
上図での持ち駒
▲佐藤九段： なし
△永瀬王座： なし
角頭を金で受け、飛車の横へ銀を立てる
おなじみの同形模様の進行から、さらに双方
角側の端歩を突き合うと、先手が３筋の歩を突いたのをみて
永瀬王座はここで手を変え、飛車先から突っかけます。。
１６手目△５二玉。
上図での持ち駒
▲佐藤九段： 歩
△永瀬王座： 歩
以下、▲同歩～△同飛の進行で歩交換が成立。。
佐藤九段は突進してきた後手の飛車先を受けることなく
玉を立てて「中住まい」に構えると、永瀬王座も追随し
すぐに玉を立て「相中住まい」となりました。。
２１手目▲２四歩。
上図での持ち駒
▲佐藤九段： 歩
△永瀬王座： 歩
佐藤九段は角頭のキズはそのままに
先手に続いて後手も角道を開いたのをみて（２０手目△３四歩）
自らの飛車先２筋の歩を突き合わせました。。
２６手目△８八角成。
上図での持ち駒
▲佐藤九段： 歩３
△永瀬王座： 角、歩
同じ手順で２筋でも歩交換が成立すると
佐藤九段が浮いた飛車で３筋の歩を捕獲した
次の瞬間、永瀬王座はズバリと角交換を敢行。。
駒組みの負担になった角をケレン味なく捌くと。。
３０手目△２八角。
上図での持ち駒
▲佐藤九段： 角、歩３
△永瀬王座： なし
手にした角を、抜け目なく
敵陣の狭いスペースに投入し馬を作りました。。
（３１手目▲１八香～３２手目△１九角成）
４４手目△２五桂。
上図での持ち駒
▲佐藤九段： 歩３
△永瀬王座： なし
一方の佐藤九段は角を受け駒に投入。。
後手の馬を押さえ込みながら駒組みを進めますが
上図で永瀬王座が桂馬を戦場へ跳ね上げたのをみて。。
４５手目△４五桂。
上図での持ち駒
▲佐藤九段： 歩３
△永瀬王座： なし
佐藤九段も負けじと桂馬を戦場へ跳躍
鋭い切り返しで王座に宣戦布告します。。
永瀬王座は△４四歩（４６手目）と応じて、以下
▲５三桂成～△同銀～▲６五桂～△４三金～▲２六歩に
△６四桂～▲５三桂成～△同金～▲６六飛～△５五馬をみて
▲８七歩～△７三桂～下図５９手目▲２五歩と進行。。
５９手目▲２五歩。
上図での持ち駒
▲佐藤九段： 銀、桂、歩２
△永瀬王座： 桂
いざ開戦後
攻防の主導権を握ったのは佐藤九段でした。。
スムーズに駒を捌きながら攻守をバラスを保ちます。。
８６手目△６六桂。
上図での持ち駒
▲佐藤九段： 桂、歩２
△永瀬王座： 金、桂、歩３
しかし、永瀬王座の攻め手は簡単には途切れることなく
大駒・小駒を躍動させながらジワジワと先手陣へと絡みつき
終盤戦は緊張溢れる攻防戦となりましたが。。
【 投了図・９７手目▲５四同飛 】
投了図での持ち駒
▲佐藤九段： 角、桂、歩３
△永瀬王座： 金、桂、歩２
佐藤九段は正確な受けで後手の魔の手を振り切ると
握った手番で敵将の頭上から飛車を突進した、上図の局面で
永瀬王座は万策尽き果て、無念の投了を告げました。。
見事激闘を制した佐藤九段が
好調さをみせつけ、颯爽と本戦進出を決めました。。