第80期A級順位戦/4回戦「佐藤康九段-山崎八段は相掛かりのねじり合い」
本日行われています
第80期A級順位戦/4回戦の好カード
注目の「佐藤康光九段-山崎隆之八段」は
総本山の東京・将棋会館にて。。
2手目△8四歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: なし
△佐藤九段: なし
本局の先手は山崎八段
その初手は飛車先を突く▲2六歩から。。
対します、佐藤九段も2手目に同じく飛車先を突く
△8四歩と返し、対局はスタート。。
4手目△8五歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: なし
△佐藤九段: なし
次に両者は息を合わせて飛車先を決め
佐藤九段が山崎八段の得意を受けて立つ格好で
戦型は「相掛かり」となりました。。
8手目△7二銀。
上図での持ち駒
▲山崎八段: なし
△佐藤九段: なし
互いに角頭を金で受け、飛車の横に銀を立てる
おなじみの同形模様の出だしで迎えた、上図から次に
山崎八段はノータイムで9筋の端歩を突くと(9手目▲9六歩)
佐藤九段は6分の考慮で気息を整えてから。。
10手目△8六歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: なし
△佐藤九段: なし
同形模様に別れを告げ
先に飛車先の歩を突き合わせました。。
15手目▲3六歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: なし
△佐藤九段: 歩
以下、▲同歩~△同飛の進行で歩交換が成立。
山崎八段は突進してきた後手の飛車先へ歩を打ち
8筋を穏便に収めてから、3筋の歩を突き出します。。
この手をみて
佐藤九段が16分の考慮で慎重に角道を開くと。。
(16手目△3四歩)
17手目▲2四歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: なし
△佐藤九段: 歩
山崎八段はすぐに
このタイミングで自らの飛車先の歩を突き合わせました。。
21手目▲3四飛。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩2
△佐藤九段: 歩2
同じ手順で2筋でも歩交換が成立すると
佐藤九段が2筋を受けずに△4二銀と上がったのをみて
山崎八段はフワリと浮いた飛車でお隣り3筋の歩を取った
上図の局面で午前の対局は終了、お昼休憩に突入します。。
【 お昼のオーダー 】
山崎八段: チキン南蛮弁当
佐藤九段: 和風ホイコーロー弁当
26手目△4四歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩2
△佐藤九段: 歩
午後の対局開始の一手で
佐藤九段は銀を飛車にぶつけると(22手目△3三銀)
銀の左右で歩を突き出し、先手の拠点である飛車の
稼動域を狭め、ジワジワと圧力をかけます。。
35手目▲5八玉。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩2
△佐藤九段: 歩
簡単に飛車を捕獲されては勝負にならないと
山崎八段は5筋へ飛車を逃し、一先ず安全を確保。。
上図で居玉を解除し、「中住まい」に構えました。。
42手目△6三銀。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩2
△佐藤九段: 歩
ナーバスな心理戦を仕掛ける佐藤九段は
7二の地点に居た銀を△8三銀~△7二銀~△6三銀と
手損を重ねながら移動させ、常に飛車を標的としながら
先手の駒組みに揺さぶりをかけます。。
後手のプレッシャーを前にして
盤上の緊張高まる山崎八段は、上図から次に。。
43手目▲6五歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 歩2
△佐藤九段: 歩
6筋の歩を突き合わせ
局面打開へ、ここで仕掛けを決断しました。。
佐藤九段はすぐに△同歩(44手目)と応じて、以下
▲7六銀~△6四銀~▲3五歩~△4三銀~▲6六歩に
△5四銀~▲6五歩~△同銀左~▲同銀~△同銀~
▲8六飛をみて、下図56手目△8五歩と進行。。
56手目▲8五歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 銀、歩2
△佐藤九段: 銀、歩2
山崎八段は果敢に駒を捌き後手陣を乱しに行きますが
佐藤九段は無理せず受けに回り、上図で飛車交換を拒否。。
間合いを計りながら、反撃のチャンスを待ちます。。
飛車交換を拒まれた山崎八段は
飛車を3筋へ移動させますが(57手目▲3六飛)
次に、佐藤九段が6筋へ楔の歩を打ち込んだのをみて。。
(58手目△6六歩)
59手目▲6六同角。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 銀、歩3
△佐藤九段: 銀、歩
局面を収めてなるもか、と
山崎八段は角で歩の盾を弾き飛ばし
さらなる捌きを狙います。。
62手目△6三歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段: 銀2、歩3
△佐藤九段: 角、銀
直後に角・銀交換が成立すると
佐藤九段が玉頭へ歩を打ち王手を防いだ
上図の局面で、夜戦に備えて夕食休憩に突入。。
【 夕食のオーダー 】
山崎八段: オムライス
佐藤九段: 日替わりパスタセット
現局面での形勢はまだ互角の範囲内でしょうか。。
難解なねじり合いを抜け出し、リードを奪うのは果たして
佐藤九段か、山崎八段か。。夕食休憩明けの攻防から
目が離せません。。