第33期竜王戦7番勝負/第3局「終局直後」
【 投了図・172手目△6七銀 】
投了図での持ち駒
▲羽生九段: 飛、角、銀、桂、歩4
△豊島竜王: 金、歩3
昨日、決着をみました
注目の第33期竜王戦7番勝負/第3局は
上図172手までで、後手・豊島竜王が勝利。
終局時刻は午後7時51分。
羽生九段らしい曲線的な指し回しにも動じることなく
正確な大局観で形勢を引き寄せ、見事終盤戦を制した
豊島竜王が今シリーズ2勝目(1敗)を飾りました。。
【 終局直後 】
豊島竜王
――相掛かりの将棋でした。
封じ手のあたりではどう考えておられたか。
49手目▲9五同歩(羽生九段の封じ手)
上図での持ち駒
▲羽生九段: 歩4
△豊島竜王: 歩
「封じ手は▲9五同歩だと思いました。
52手目△5六歩まで考えていて、そこで形勢が
よく分からなかったです」
52手目△5六歩
上図での持ち駒
▲羽生九段: 歩4
△豊島竜王: 歩
――98手目△2六香のあたりは。
98手目△2六香
上図での持ち駒
▲羽生九段: 香
△豊島竜王: 角、歩4
「その前のところは予想していたより
先手玉が安定してしまったので、失敗してしまったのかと
思いましたけど、104手目△2五歩と突くところまで進むと
先手玉を危なくできたので……
104手目△2六香
上図での持ち駒
▲羽生九段: 歩
△豊島竜王: 歩4
形勢は分かりませんが、
少し前と比べれば難しくはできたと思います。
ただそのあと
おそらく112手目△2一香と打ったところは
寄せ間違えたかもしれません」
112手目△2六香
上図での持ち駒
▲羽生九段: 桂、歩
△豊島竜王: 歩2
――終盤は際どい勝負でした。
勝ちを意識されたところは。
「詰みを発見したところです。
162手目△4二歩のところは何かあった
とは思うのですが」
162手目△2六香
上図での持ち駒
▲羽生九段: 角、銀、桂、歩3
△豊島竜王: 金、銀、歩3
――2勝1敗とリードしました。
「次局がすぐにありますので
コンディションを整えて頑張ります」
羽生九段
――本局を振り返って。
「終盤は何かあったかもしれません。
ただ分からなかったですね」
――98手目△2六香あたりは
豊島竜王がよいと控室でいわれていましたが、そのあと
羽生九段が逆転したとの見解もありました。
「そうですね、難しくはなっていると思いましたが。
攻められたときの応接に問題があったのかもしれません」