超高精度の切れ味。。第41回将棋日本シリーズ/1回戦「藤井棋聖、初陣も完勝」 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

超高精度の切れ味。。第41回将棋日本シリーズ/1回戦「藤井棋聖、初陣も完勝」

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本日、東京にて行われました

第41回JT杯将棋日本シリーズ/1回戦

注目の「藤井聡太棋聖-菅井竜也八段」は

振り駒の結果、先手は藤井棋聖に決定。。

 

 

 

 

 

2手目△3四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井棋聖: なし

△菅井八段: なし

 

明日、18歳の誕生日を迎える藤井棋聖。

タイトルホルダー初陣にして17歳最後の初手は

普段通りに、飛車先を突く▲2六歩から。。

 

いきなり居飛車を明示した棋聖に対し

菅井八段は2手目に角道を開く△3四歩と返し

戦型に含みを持たせて対局はスタート。。

 

 

 

6手目△4ニ飛。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井棋聖: なし

△菅井八段: なし

 

続く3手目に藤井棋聖が角道を開くと

菅井八段はすかさず自らの角道を止め(4手目△4四歩)

代名詞である振り飛車投入を示唆します。。

 

自然な駒組みを進める藤井棋聖が

次に、▲4八銀(5手目)と上がったのをみて

菅井八段は飛車に手をかけ、4筋へと振り

振り飛車の王道「四間飛車」に構えました。。

 

 

 

24手目△3ニ飛。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井棋聖: なし

△菅井八段: なし

 

戦型が大方の予想通りに「対抗形」となると

両者は息を合わせて居玉を解除し、玉の囲いを目指します。。

 

玉を先に8筋まで深く寄せた

菅井八段は藤井棋聖の▲7七角(23手目)をみて

囲いの形を決めずに、飛車を3筋へと移動させると。。

 

 

 

26手目△9ニ香。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井棋聖: なし

△菅井八段: なし

 

代えて7二銀と立てれば「美濃囲い」でしたが

菅井八段は9筋の香車を一段繰り上げ、堅くて遠い

「穴熊」を明示しました。。

 

 

 

31手目▲9八香。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井棋聖: なし

△菅井八段: なし

 

そのまま「穴熊」に玉をおさめ

一直線に囲いの完成を目指す菅井八段に対して

藤井棋聖も金・銀を連結させてから、上図の局面で

9筋の香車を繰り上げ、「穴熊」を明示します。。

 

 

 

42手目▲9八香。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井棋聖: なし

△菅井八段: なし

 

互いに角を囲いに取り込み、「相穴熊」が完成。

開戦への機運が高まる中、藤井棋聖が3筋に一先ず振った

飛車を元居た2筋に戻したのをみて(41手目▲2八飛)

菅井八段も呼応し、飛車を2筋に合わせました。。

 

 

 

52手目△8四角。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井棋聖: なし

△菅井八段: なし

 

互いに相手の出方をうかがいながら

両者はジリジリと間合いを詰め合い藤井棋聖が

銀を6筋の戦場に繰り出すと(51手目△6六銀)

菅井八段はすかさず角を当て、けん制します。。

 

この手に、藤井棋聖が

8筋の歩を突き出し(53手目▲8六歩)

後手の角頭へ圧力をかけたのをみて。。

 

 

 

54手目△6五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井棋聖: なし

△菅井八段: なし

 

菅井八段は返す刀で

先に先手の拠点である銀の頭上を歩で叩き

このタイミングで仕掛けを開始しました。。

 

藤井棋聖は銀を自陣に引き下げ(55手目▲5七銀)

以下、△7五歩~▲8七銀~△7四金~▲8八金上に

△7三角をみて、▲6六歩~△同歩~▲7五歩~△同金~

▲6六銀~△同金~▲同角~下図68手目△6一飛と進行。。

 

 

 

68手目△6一飛。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井棋聖: 金、歩2

△菅井八段: 銀、歩2

 

先手の手に乗る形で金・銀交換を成立させた

菅井八段はすかさず、飛車を6筋に合わせて

先手の浮いた角を狙います。。

 

 

 

71手目▲5三角成。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井棋聖: 金、歩2

△菅井八段: 銀、歩2

 

藤井棋聖が▲7五角(69手目)とかわすと

菅井八段は飛車を突進させれば(70手目△6九飛成)

藤井棋聖も直後に角を成り込み、互いに敵陣に拠点を作り

華々しく、終盤戦の幕が開きました。。

 

 

 

77手目▲6三歩。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井棋聖: 金、銀

△菅井八段: 歩2

 

大駒の拠点に小駒を絡めて

両者は先を争い「穴熊」攻略を目指しますが。。

 

 

 

89手目▲7二歩。

 

上図での持ち駒

 

▲藤井棋聖: 銀、桂

△菅井八段: 金、歩3

 

藤井棋聖は飛車交換を挟んで

先手の小駒の攻撃軍を綺麗に一掃してから

上図で後手の急所に激痛の歩を叩き込み、悠々と

「菅井穴熊」の取り壊しに掛かります。。

 

すると。。

 

「藤井棋聖-菅井八段」の棋譜中継はこちら

 

 

 

【 投了図・103手目▲5四馬 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲藤井棋聖: 金、桂2、歩

△菅井八段: 銀、歩3

 

まるで始めから分かっていたかのように

藤井棋聖は鋭く鮮やかに後手の「穴熊」を解体し

綺麗に敵将を仕留め上げた、上図の局面をみて

菅井八段は為す術なく、無念の投了を告げました。。

 

終局時刻は午後4時47分。

棋聖戴冠から二日目の本局でも疲れ一つみせず

圧倒的な完成度で見事な勝利を飾った藤井棋聖が

威風堂々、貫禄の2回戦進出を決めました。。

 

 

 

 

 

本日、午後5時より

土曜の夜のお楽しみ第3回AbemaTVトーナメントが

ベスト4進出を懸けて魅惑の生放送にて、生対決中!

 

今夜の対戦カードは

「チーム渡辺vsチーム糸谷」

 

 

 

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