本日は第41回将棋日本シリーズ/1回戦「佐藤天九段-斎藤八段は相掛かりの大熱戦」 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

本日は第41回将棋日本シリーズ/1回戦「佐藤天九段-斎藤八段は相掛かりの大熱戦」

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JT杯プロ公式戦日程&結果

 

 

 

前回大会優勝者およびタイトルホルダーに

前期の賞金ランキング上位者を加えた計12名のトップ棋士が

全国各地で公開対局を行い、優勝を目指すトーナメント棋戦

歴史と伝統のあるJT杯将棋日本シリーズ。

 

今年の41回大会はコロナウイルス感染防止のため

当面は無観客での開催となり、本日は1回戦の好カード

「佐藤天彦九段-斎藤慎太郎八段」がシャトーアメーバにて

午後3時より行なわれました。。

 

 

 

2手目△8四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲佐藤九段: なし

△斎藤八段: なし

 

振り駒の結果、先手となった

佐藤九段の初手は飛車先を突く▲2六歩から

対します、斎藤八段も2手目に同じく飛車先を突く

△8四歩と返し、対局はスタート。。

 

 

 

4手目△8五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲佐藤九段: なし

△斎藤八段: なし

 

次に両者は息を合わせて飛車先を決め

戦型は「相掛かり」となりました。。

 

 

 

10手目△5ニ玉。

 

上図での持ち駒

 

▲佐藤九段: なし

△斎藤八段: なし

 

互いに角頭を金で受け、飛車の横腹に銀を立てる

おなじみの同形模様の進行から、佐藤九段は次に

▲9六歩(9手目)と端歩を突きますが、斎藤八段は

受けずに玉を立て、「中住まい」に構えました。。

 

この手に対し、佐藤九段は。。

 

 

 

11手目△6八玉。

 

上図での持ち駒

 

▲佐藤九段: なし

△斎藤八段: なし

 

同じく玉に手をかけるも追随せずに

6筋に上げ、「▲6八玉」型に構えました。。

 

 

 

14手目△8六歩。

 

上図での持ち駒

 

▲佐藤九段: なし

△斎藤八段: なし

 

先に飛車先から突っかけたのは斎藤八段。

上図の局面で、8筋の歩を切りに行きます。。

 

 

 

17手目▲7六歩。

 

上図での持ち駒

 

▲佐藤九段: 歩

△斎藤八段: 歩

 

以下、▲同歩~△同飛の進行で歩交換が成立すると

佐藤九段は7筋の歩を突き、同飛に8ニ歩の桂取りをみせ

3筋に浮いた歩を守ります。。

 

 

 

21手目▲2四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲佐藤九段: 歩

△斎藤八段: 歩

 

斎藤八段は7筋の歩には手をつけず

飛車を浮かせたまま銀を自陣7筋へと繰り上げ

力を溜めます(20手目△7三銀)。。

 

その間に、右の桂馬を跳躍させた佐藤九段は

上図で自らの飛車先2筋の歩を突き合わせました。。

 

 

 

37手目▲4三金。

 

上図での持ち駒

 

▲佐藤九段: 歩

△斎藤八段: 歩

 

同じ手順で2筋でも歩交換が成立すると

佐藤九段は8筋のキズを消し(29手目▲8七歩)

後手の浮き飛車を追い払ってから、伸び伸びと

自らの浮き飛車中心に駒組みを進めます。。

 

ここで手番の斎藤八段は、3筋の歩を標的に
角を1筋の端からのぞかせると(38手目△1三角)
佐藤九段が▲3六銀(39手目)と受けたのをみて。。

 

 

 

40手目▲7五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲佐藤九段: 歩

△斎藤八段: 歩

 

斎藤八段は先手の飛車の横利きが止まった瞬間に
7筋の歩を突き合わせ、機敏に仕掛けを開始します。。

 

佐藤九段は同歩と応じず端歩を突いて(41手目▲1六歩)

以下、△7六歩~▲1五歩~△1三角に▲4四歩~△同歩~
▲1四歩~△1ニ歩~▲5八玉~△4三銀~▲2五銀をみて
△3四歩~下図53手目▲2四歩と進行。。

 

 

 

53手目▲2四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲佐藤九段: 歩

△斎藤八段: 歩2

 

一方、ここは冷静に受けに回って反撃の機会を待つ
斎藤八段が次に、4筋の歩を突き角道を通すと。。
(54手目△4五歩)

 

 

 

55手目▲2ニ角成。

 

上図での持ち駒

 

▲佐藤九段: 角、歩

△斎藤八段: 歩2


佐藤九段はすかさず角交換を敢行。。
さらにアクセルを踏み込み、構成を強めます。。

 

 

 

68手目△6五桂。

 

上図での持ち駒

 

▲佐藤九段: 角、歩

△斎藤八段: 歩2

 

角交換を合図に、いざ開戦となると
佐藤九段の猛攻に次ぐ猛攻を凌いだ斎藤八段は

上図で桂馬を跳躍、ここで反撃に転じました。。

 

 

 

83手目△6五桂。

 

上図での持ち駒

 

▲佐藤九段: 歩2

△斎藤八段: 角、歩2

 

直後に佐藤九段が桂馬を合わせて桂交換が成立。。
手番を握った斎藤八段は手にした桂馬を4六の地点に投入し
素早く拠点を作ると、佐藤飛車を追いながら先手陣に迫り
厳しく鋭く、寄せの体勢を整えて行きます。。

 

しかし、佐藤九段も黙ってはおらず
上図で手持ちの桂馬を後手飛車目掛けて露骨に投入し
互いに現代将棋の華である桂馬を起点に攻め合う
熱き終盤戦の幕が開きました。。

 

「佐藤九段-斎藤八段」の棋譜中継はこちら

 

 

【 投了図・138手目△5九角成 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲佐藤九段: 飛、金、銀、桂

△斎藤八段: 角、金、香、歩5

 

迫力満点、見応え十分

ハイレベルでスリリングな終盤戦を

見事制したのは、斎藤八段でした。。

 

佐藤九段の激しい攻めを凌ぎ切り
斎藤蜂だが先手玉へとズバリと迫った、上図の局面で
佐藤九段は万策尽き果て、無念の投了を告げました。

 

 

 

 

終局時刻は午後4時55分。
大熱戦を勝利で飾った斎藤八段が爽やかに
2回戦進出を決めました。。

 

 

午後5時より生放送中!

 

「本日は「チーム三浦vsチーム広瀬」

 

 

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