第78期名人戦7番勝負/第3局・一日目「豊島名人、伸び伸びと。。渡辺三冠が封じ手」
初防衛を目指す豊島将之名人に
渡辺明三冠が挑戦する、第78期名人戦7番勝負。
ここまで2局を消化し、ともに譲らず1勝1敗。
あらためて5番勝負となった仕切り直しの第3局が
本日より、名人戦の開催は実に38年ぶりとなります
東京・将棋会館にて開幕の時を迎えました。。
第3局の先手は、豊島名人。
その初手は飛車先を突く▲2六歩から。。
2手目▲3四歩。
上図での持ち駒
▲豊島名人: なし
△渡辺三冠: なし
対します、渡辺三冠は
2手目に角道を開く△3四歩と返し
対局はスタートとなりました。。
4手目△4四歩。
上図での持ち駒
▲豊島名人: なし
△渡辺三冠: なし
続く3手目に、豊島名人が角道を開けると
渡辺三冠は決めていた作戦とばかりに、ノータイムで
自らの角道を止め、振り飛車投入を示唆します。。
この手をみて、豊島名人は
1分の少考で気息を整えてから、飛車先を決め(5手目▲2五歩)
後手に△3三角(6手目)の受けを強要してから、自陣に手を戻し
自然な▲4八銀(7手目)と構えて、後手に手番を渡しました。。
すると、渡辺三冠も
2分の少考で一息、間合いを取ってから。。
8手目△8四歩。
上図での持ち駒
▲豊島名人: なし
△渡辺三冠: なし
スッと、飛車先の歩を突き
振り飛車模様から一転、居飛車を明示しました。。
この手をみて
豊島名人はすぐに居玉を解除します。。
(9手目▲6八玉)
17手目▲7八玉。
上図での持ち駒
▲豊島名人: なし
△渡辺三冠: なし
序盤は相居飛車の力戦模様の進行に。。
角道を通し、敢えて「壁銀」に構えた(15手目▲8八銀)
豊島名人は上図で玉を7筋へと深く寄せます。。
22手目△5三銀。
上図での持ち駒
▲豊島名人: なし
△渡辺三冠: なし
一方、角を取り込み、居玉のまま駒組みを進める
渡辺三冠が銀を三段目に上げ自陣の上部を手厚く構えた
上図の局面で、豊島名人は手を止め長考に耽ります。。
23手目▲4五歩。
上図での持ち駒
▲豊島名人: なし
△渡辺三冠: なし
26分、時間を費やし
豊島名人はしっかりと読みを入れ直してから
4筋の歩を突き合わせ、駒組み最中のこの局面で
先に仕掛けを決断しました。。
27手目▲5六歩。
上図での持ち駒
▲豊島名人: 歩
△渡辺三冠: 歩
渡辺三冠は同歩とは応じずに
銀を6筋の戦場に繰り出すと(24手目△6四銀)
豊島名人は4筋の歩を取り込んでから(25手目▲4四歩)
次の△同金(26手目)をみて、5筋の歩を突き出します。。
この局面で
午前の対局は終了となり、お昼休憩に突入。。
【 お昼のオーダー 】
豊島名人: チキン山椒焼き(ご飯大盛り)
渡辺三冠: まぐろづくし・上+ネギトロ巻き1本(サビ抜き)
28手目△5五歩。
上図での持ち駒
▲豊島名人: 歩
△渡辺三冠: 歩
午後の対局開始の一手で
渡辺三冠は切りよく5筋の歩を突き返し
中央から反撃に転じました。。
豊島名人は▲同歩(29手目)と応じて、以下
△3五歩~▲2六飛~△7四歩に▲4五歩~△4三金~
▲3五歩~△8六歩~▲同歩~△7五歩~▲5八金右をみて
下図40手目△7三桂と進行。。
40手目△7三桂。
上図での持ち駒
▲豊島名人: 歩3
△渡辺三冠: 歩
後手が前に出たのを上手く利用し
豊島名人は自陣を広げてから、金を囲いに連結。。
大きな模様を張りつつ、玉回りを引き締めます。。
対照的に、いまだ居玉で自陣の連携に不安を残す
渡辺三冠が桂馬の跳ね、総力戦の構えをみせると。。
41手目△8七銀。
上図での持ち駒
▲豊島名人: 歩3
△渡辺三冠: 歩
豊島名人は50分の長考の末に
「壁銀」を味よく立てて、8筋をカバーしつつ
玉の稼動域を広げ、確実にポイントを稼ぎます。。
この局面で
渡辺三冠の考慮中に終了時刻(午後6時30分)となり
そのまま次の手を封じて、一日目は終了となりました。
現局面では
駒組みでリードした豊島名人に不満なしの展開か。。
明日は決着の二日目、渡辺三冠の「封じ手」から
まずは目が離せません。。
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