第3回AbemaTVトーナメント・リーダー一番勝負「豊島竜王・名人-三浦九段を振り返ろう」 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

第3回AbemaTVトーナメント・リーダー一番勝負「豊島竜王・名人-三浦九段を振り返ろう」

 

 

今回は土曜日夜に放送されました

第3回AbemeTVトーナメントから、予選突破をかけた

「豊島将之竜王・名人-三浦弘行九段」の一番勝負を

振り返らせていただきます。。

 

 

 

そもそも

今回は「チーム久保vsチーム三浦」の放送でしたが

久保九段率いる振り飛車チームが居飛車軍を圧倒

ぶっちぎりの予選通過を決めました。。

 

この結果、おなじく振り飛車チームに敗れた

チーム豊島とチーム三浦が-4ポイントでならび

予選通過をかけてリーダー同士の一騎打ちが実現。。

一発勝負で雌雄を決します。。

 

 

 

2手目△3四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲豊島竜王・名人: なし

△三浦九段: なし

 

本局の先手は、豊島竜王・名人

その初手は角道を開く▲7六歩から。。

対します、三浦九段も2手目に同じく角道を開く

△3四歩と返し、対局はスタート。。

 

 

 

7手目▲7七角。

 

上図での持ち駒

 

▲豊島竜王・名人: なし

△三浦九段: なし

 

次に両者は息を合わせて飛車先の歩を突き

まずは相居飛車が確定すると、豊島竜王・名人が

すかさず自らの角道を止めたのをみて(5手目▲6六歩)

三浦九段は飛車先を決め、7七角の受けを強要しました。。

 

 

 

18手目△3一角。

 

上図での持ち駒

 

▲豊島竜王・名人: なし

△三浦九段: なし

 

居玉のまま駒組みを進める豊島竜王・名人も

その最中に飛車先を決めますが(15手目▲2五歩)

三浦九段は角頭をあえて受けずに居玉を解除し

玉を2一の地点まで移動させました。。

 

 

 

25手目▲5六銀右。

 

上図での持ち駒

 

▲豊島竜王・名人: なし

△三浦九段: なし

 

上図の局面で

後手に呼応する形で豊島竜王・名人も

攻撃の銀を中央5筋の戦場に繰り出し、戦型は

角を自陣に取り込んだ「相腰掛銀」に決定。。

 

次に、三浦九段が

右の桂馬を跳ねたのをみて(26手目△7三桂)

豊島竜王・名人は居玉を解除し6筋に構えました。。

(27手目▲6八玉)

 

 

 

32手目△6五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲豊島竜王・名人: なし

△三浦九段: なし

 

先に仕掛けたのは、三浦九段。

飛車を合わせた6筋の歩を突き合わせます。。

 

この手に対し、▲同歩(33手目)と応じた

豊島竜王・名人は次の△同銀(34手目)をみて。。

 

 

 

35手目▲3三角成。

 

上図での持ち駒

 

▲豊島竜王・名人: 角、歩

△三浦九段: 歩

 

ズバリと角交換を敢行。。

負担になりそうな大駒をここで捌いて、いざ

盤上に熱く開戦を告げました。。

 

三浦九段は△同桂(36手目)と応じて、以下

▲6五銀~△同飛~▲2四歩~△同歩~▲6六歩~

△2五飛~▲2六銀~△5五飛に▲6四角~△5四飛~

▲7三角成をみて、下図48手目△3九角と進行。。

 

 

 

48手目△3九角。

 

上図での持ち駒

 

▲豊島竜王・名人: 桂

△三浦九段: 銀、歩2

 

豊島竜王・名人は後手の角を追いながら

巧みに桂馬を捕獲し馬を作りますが、しかし

三浦九段はすぐさま反撃、先手の飛車に引っ掛け

手持ちの角を敵陣に投入すると。。

 

 

 

50手目△3八銀。

 

上図での持ち駒

 

▲豊島竜王・名人: 桂

△三浦九段: 歩2

 

豊島竜王・名人がが飛車を浮かせてかわしたのをみて

すかさず、手持ちの銀を角と重ねて投入し畳み掛けます。。

 

 

 

58手目△5六桂。

 

上図での持ち駒

 

▲豊島竜王・名人: 桂

△三浦九段: 歩2

 

先手の飛車を標的に定め攻勢強める

三浦九段はオリジナルの桂馬に続けて(56手目△2五桂)

手持ちの桂馬を5筋に投入。迫力ある模様を描き出すと。。

 

 

 

60手目△6七桂成。

 

上図での持ち駒

 

▲豊島竜王・名人: 桂

△三浦九段: 銀、歩2

 

竜王・名人が飛車を引いたのをみて(59手目▲4八飛)

三浦九段は右の桂馬を敵陣に飛び込ませ、銀を捕獲。。

駒音も高く勢いを加速させ、終盤戦の幕を開きます。。

 

 

 

73手目▲6四桂。

 

上図での持ち駒

 

▲豊島竜王・名人: 歩

△三浦九段: 銀2、桂、歩2

 

 

リーダーの面子にかけて簡単には引き下げれないと

豊島竜王・名人はお返しに桂馬を使った強烈な反撃に転じ

終盤戦はスリリングな攻め合いとなりますが。。

 

 

 

82手目△8七歩成。

 

上図での持ち駒

 

▲豊島竜王・名人: 金2、歩

△三浦九段: 銀2、桂3、歩4

 

こちらもチームを率いる大将として負けられない

三浦九段は竜王・名人の猛攻をギリギリで凌ぐと

自らを鼓舞するように、敵将の頭上へ歩を突き出し

腹に力を入れて勝負を決めに出ました。。

 

「豊島竜王・名人-三浦九段」の棋譜はこちら

 

 

【 投了図・102手目△2一香 】

 

 

上図での持ち駒

 

▲豊島竜王・名人: 歩2

△三浦九段: 銀2、、桂2、歩4

 

豊島竜王・名人は最後まで攻め続けますが

後手玉の生命力は逞しく、上図で三浦九段の

馬取りの切り返しをみて、ついに万策尽き果て

無念の投了を告げました。。

 

竜王・名人との大一番を制した

三浦九段は若き精鋭を擁するチームを

見事、予選通過に導きました。。

 

 

 

□□□

 

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