キラキラと山崎流。。第９１期棋聖戦・本戦/２回戦「山崎八段、完勝でベスト４進出」
本日、東京・将棋会館にて行われました
第９１期棋聖戦挑戦者決定トーナメント/２回戦
注目の「三浦弘行九段－山崎隆之八段」の一戦は
振り駒の結果、先手は山崎八段に決定。。
２手目△８四歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段： なし
△三浦九段： なし
山崎八段の初手は意表の▲７八金。。
対します、三浦九段は２手目に飛車先を突く
△８四歩と返して、対局はスタート。。
８手目△８六歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段： なし
△三浦九段： なし
早々と居飛車を明示した後手をみて
山崎八段は３手目に、▲７六歩と角道を開くと
続けて飛車先の歩を突き、居飛車を明示します。
（５手目▲２六歩）
すると、三浦九段は角道を閉じたまま
自らの飛車先８筋から突っかけ、歩交換を狙います。。
１４手目△３四歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段： なし
△三浦九段： 歩
以下、▲同歩～△同飛の進行で歩交換が成立。。
山崎八段が角頭のキズを消したのをみて（１３手目▲８七歩）
貴重な一歩を手持ちとした三浦九段は角道を開けました。。
２９手目▲６六銀。
上図での持ち駒
▲山崎八段： なし
△三浦九段： 歩
８筋の攻防が収まると
両者は息を合わせて自陣の駒組みに取り掛かり
山崎八段は上図の局面で、二枚の銀を戦場に並べる
迫力ある模様を描き出した。。
この手をみて
三浦九段は５筋に銀を繰り上げ（３０手目△５三銀）
先手の標的となった中央の歩に援軍を送りますが。。
３１手目▲５五歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段： なし
△三浦九段： 歩
山崎八段は構うことなく
角のライン上から滑らかに歩を突き合わせ
まずは一歩を取り返しに行きます。。
３９手目▲３五歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段： 歩
△三浦九段： 歩
５筋での歩交換が成立すると
山崎八段は角のラインを変えて右の銀に重ね
今度は３筋での歩交換を狙います。。
４３手目△３四歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段： 歩２
△三浦九段： 歩
三浦九段はすぐには同歩と応じず
自陣を引き締め「矢倉囲い」を完成（４２手目△４三金右）
すると次の瞬間、山崎八段は自ら歩を取り込みました。。
三浦九段は△同銀（４４手目）と応じて、以下
▲３五歩～△４五銀～▲１六歩～△４六銀～▲同歩に
△３八歩～▲同飛～△４九銀～▲４八飛～△５八銀成～
▲同飛～△６四銀をみて、下図５７手目▲５九歩と進行。。
５７手目▲５九歩。
上図での持ち駒
▲山崎八段： 銀２、歩
△三浦九段： 金、歩
歩交換成立直後
攻勢に転じた三浦九段の手に乗りながら
受けに回った山崎八段は、金底ならぬ飛車の底へ
歩を打ち込み、玉の右側に壁を築きます。。
すると。。
７３手目▲４三銀。
上図での持ち駒
▲山崎八段： 金、歩３
△三浦九段： 銀
あくまでも攻め合いでの勝負を求める三浦九段に対して
山崎八段は柔らかい駒捌きで飛車・角の大駒を活用すると
上図で急所の４筋に銀を叩き込み、勝負を決めに出ました。。
【 投了図・８５手目▲４三歩成 】
投了図での持ち駒
▲山崎八段： 金２、歩３
△三浦九段： 角、銀３、桂
そのまま華麗な寄せに入った山崎八段の前に
さすがの三浦九段も為術なく、上図の局面をみて
無念の投了を告げました。。
終局時刻は午後５時６分。
山崎八段がらしさを随所に散りばめながら
見事な完勝を飾り、ベスト４進出を決めました。。
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