本日は「鬼の棲みか」。。第78期B級1組/1回戦「永瀬叡王-菅井七段は双方、持ち味発揮の大熱戦」 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

本日は「鬼の棲みか」。。第78期B級1組/1回戦「永瀬叡王-菅井七段は双方、持ち味発揮の大熱戦」

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第78期B級1組順位戦対戦表

 

 

昨日、いよいよ開幕を迎えました第78期順位戦。

本日は「鬼の棲みか」B級1組とC級2組でそれぞれ

1回戦が行なわれています。

 

今回はその中から、B級1組の好カード

「永瀬拓矢叡王-菅井竜也七段」の模様を

ご紹介させていただきます。。

 

 

 

2手目△8四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲菅井七段: なし

△永瀬叡王: なし

 

本局の先手は、菅井七段。

その初手でいきなり中央5筋の歩を突き

代名詞である振り飛車投入を示唆しました。。

 

対します、永瀬叡王は2手目に

△8四歩と飛車先を突き、こちらは居飛車を明示。。

互いのポリシーを盤上に反映させ、対局はスタート。

 

続く3手目に、菅井七段が角道を開くと

永瀬叡王もノータイムで追随し(4手目△3四歩)

互いの角が直接向かい合った、次の瞬間。。

 

 

 

6手目△2ニ角成。

 

上図での持ち駒

 

▲菅井七段: 角

△永瀬叡王: なし

 

菅井七段は決めていた作戦とばかりに

ノータイムで角交換を敢行しました。。

 

 

 

9手目▲7七角。

 

上図での持ち駒

 

▲菅井七段: なし

△永瀬叡王: なし

 

角交換成立後

菅井七段は飛車に手をかけ、8筋へと振り

「角交換向かい飛車」を投入。。

 

するとすかさず、永瀬叡王は

手にしたばかりの角を自陣に打ち込み

先手の飛車を狙います(8手目△3三角)。。

 

この手に対し、菅井七段が

格言通りに「角には角」の合わせで対抗すると。。

 

 

 

17手目▲3八玉。

 

上図での持ち駒

 

▲菅井七段: なし

△永瀬叡王: なし

 

二度目の角交換はすぐには実行されず。。

再び角が直接向い合った状態で、両者は息を合わせて

居玉を解除し、玉の囲いを目指します。。

 

 

 

21手目▲3八銀。

 

上図での持ち駒

 

▲菅井七段: なし

△永瀬叡王: なし

 

 

菅井七段は振り飛車の相棒「美濃囲い」を完成させると

「銀冠」を目指す永瀬叡王が玉を2筋に寄せたのをみて。。

(22手目△2ニ玉)

 

 

 

23手目▲7八金。

 

上図での持ち駒

 

▲菅井七段: なし

△永瀬叡王: なし

 

左の金を「美濃囲い」に連結するのはではなく

飛車側に構えて急戦投入の意思を示した、上図の局面で

午前の対局は終了となり、お昼休憩に突入。。

 

【 お昼のオーダー 】

 

菅井七段: 豚しゃぶ弁当

永瀬叡王: 豚キムチ弁当+チキン南蛮のおかずのみ

 

 

 

24手目△7四歩。

 

上図での持ち駒

 

▲菅井七段: なし

△永瀬叡王: なし

 

午後の対局開始の一手で

永瀬叡王は急戦投入の意思を示した先手に対して

挑発的に飛車のコビンを開き、仕掛けを誘いました。。

 

この手をみて

菅井七段の手が止まり、長考に耽ります。。

 

 

 

25手目▲3三角成。

 

上図での持ち駒

 

▲菅井七段: 角

△永瀬叡王: なし

 

53分の長考の後

菅井七段は後手の注文を受けて立ち、角交換を決断。

自ら戦端を開き、同い年のタイトルホルダーに牙を剝きます。

 

永瀬叡王はすぐに△同桂(26手目)と応じて、以下

▲4六角~△7三角~▲5五歩~△3ニ金~▲7七金~

△4四歩~▲6六金~△4五歩~▲5七角~△5ニ金に

下図37手目▲6五金と進行。。

 

 

 

35手目▲6五金。

 

上図での持ち駒

 

▲菅井七段: なし

△永瀬叡王: なし

 

二度目の角交換成立後

菅井七段は本来は守りの駒で金をグイグイ上昇させ

再びすぐに再投入された後手の角頭を標的として

勇ましく、攻撃軍の先陣を切ります。。

 

 

 

44手目△9五角。

 

上図での持ち駒

 

▲菅井七段: 歩

△永瀬叡王: 歩

 

押さえ込まれる前に捌きたい

永瀬叡王は飛車先を絡めて角を9筋へと迫り出します。

 

この手に対し

菅井七段は銀の頭上に歩を打ち込み(45手目▲8五歩)

直後に角・銀交換が成立しました。。

 

 

 

51手目▲6ニ角成。

 

上図での持ち駒

 

▲菅井七段: 角

△永瀬叡王: 金、歩

 

角を捌いた永瀬叡王は

握った手番で手にした銀を、先手の角の頭上へと叩き込み

角・金両取りを掛け鋭く切り返しますが(48手目△5六銀)、しかし

菅井七段は動じることなく角を前に出し、敵陣に成り込みました。

 

先手の手が伸びてきたこの局面で、次に。。

 

 

 

52手目△6一金打。

 

上図での持ち駒

 

▲菅井七段: 角

△永瀬叡王: 歩

 

永瀬叡王は7分の考慮で

手持ちの金を惜しげもなく、受け駒に投入。。

いかにも勝負に辛い永瀬叡王らしい一手が放たれた

上図の局面で、夜戦に備えて夕食休憩に突入。。

 

 

【 夕食のオーダー 】

 

菅井七段: 豚しゃぶ弁当

 

永瀬叡王: 豚の甘辛スタミナ焼き弁当+

        手ごねハンバーグ弁当のおかずのみ

 

 

ここは先手の手が広い局面ではありますが

馬を逃げていては気合が足りないと▲7一角と追撃し

しばしの攻め合いを目指す進行が有力でしょうか。。

 

ただ、それでどこまで響いているのかは不透明で

現局面の形勢は互角。夕食休憩明けからの終盤戦は

実に興味深く、勝負のゆくえともども必見であります。。

 

 

□□□

 

 前期の「鬼の棲みか」は魔王が席巻。。

 

別格の強さ。。「渡辺ニ冠が全勝優勝」

 

 

 

 

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