本日は第７７期Ａ級順位戦/５回戦「久保王将－糸谷八段は熱く激しく、難解に。。」
本日の将棋界では第７７期順位戦の最高峰・Ａ級で
注目の関西対決「久保利明王将－糸谷哲郎八段」の５回戦が
西の聖地・関西将棋会館にて行なわれています。。
２手目△８四歩。
上図での持ち駒
▲久保王将： なし
△糸谷八段： なし
本局の先手は久保王将。
その初手でいきなり中央５筋の歩を突き
代名詞である振り飛車投入を示唆しました。。
対します、西の怪童・糸谷八段は２手目に
△８四歩と飛車先を突き、こちらは早々と居飛車を明示。
気合もそのままに、互いのポリシーの盤上に反映させて
対局はスタートとなりました。。
５手目▲５八飛。
上図での持ち駒
▲久保王将： なし
△糸谷八段： なし
続く３手目に角道を開いた久保王将は
糸谷八段の△６ニ銀（４手目）をみて、飛車に手をかけ
５筋へと振り、得意の「中飛車」を採用しました。。
１５手目▲１六歩。
上図での持ち駒
▲久保王将： なし
△糸谷八段： なし
双方、飛車のポジションが決まり
戦型が「対抗形」になると、両者は息を合わせて
居玉を解除し、玉の囲いを目指します。。
角道を開けずに駒組みを進める糸谷八段に対し
久保王将は振り飛車の相棒「美濃囲い」を完成。
端歩の打診もきっちりと受けました。。
この手をみて、糸谷八段は
１２分の考慮の後、ついに角道を開くと。。
（１６手目△３四歩）
１７手目▲５五歩。
上図での持ち駒
▲久保王将： なし
△糸谷八段： なし
久保王将は２分の少考で、５筋の歩を伸ばし
位を確保しつつ、序盤での角交換を拒みました。。
２５手目▲５七銀。
上図での持ち駒
▲久保王将： なし
△糸谷八段： なし
角を取り込んだまま「高美濃囲い」を完成させた
糸谷八段に対して、久保王将が銀を飛車先に乗せた
上図の局面で午前の対局は終了、昼食休憩に突入。。
【 お昼のオーダー 】
久保王将： エビフライ＆クリームコロッケの盛り合わせ
糸谷八段： 豚ロース肉のしょうが焼き
２８手目△６四銀。
上図での持ち駒
▲久保王将： なし
△糸谷八段： なし
午後の対局開始の一手で
攻撃の銀を飛車のコビンに繰り上げた（２６手目△７三銀）
糸谷八段はそのまま５筋の位を目印に銀を６筋に構えると
次に、久保王将の▲６六歩（２９手目）をみて。。
３０手目△７五歩。
上図での持ち駒
▲久保王将： なし
△糸谷八段： なし
２３分の考慮で、じっくりと読みを入れ直してから
７筋の歩を突き合わせ、先に仕掛けを開始しました。。
久保王将は同歩とは応じずに
お隣り６筋の歩を突き出して（３１手目▲６五歩）、以下
△７六歩～▲６四歩～△７七歩成～▲６三歩成～△７六「と」金に
▲７三歩～△同桂をみて、下図３９手目▲同「と」金と進行。。
３９手目▲７三「と」金。
上図での持ち駒
▲久保王将： 銀、桂
△糸谷八段： 角、歩２
あっさりと角を渡した久保王将は、その対価として
銀・桂の二枚換えを実現し、さらには手番を握ります。。
４１手目▲６五銀。
上図での持ち駒
▲久保王将： 銀、桂
△糸谷八段： 角、歩２
「と」金に狙われた飛車を
糸谷八段が９筋の端に逃がしたのをみて（４０手目△９ニ飛）
久保王将は銀を６筋に繰り上げ、後手の「と」金に当てながら
飛車先を軽くし、追撃の準備を整えます。。
この手に対し、糸谷八段は。。
４２手目△６六「と」金。
上図での持ち駒
▲久保王将： 銀、桂
△糸谷八段： 角、歩２
１４分の考慮の後
「と」金をジッと銀の真下へと潜り込ませます。。
この局面で、久保王将が長考に入り
そのまま夜戦に備えて夕食休憩突入となりました。。
【 夕食のオーダー 】
久保王将： 親子丼・温そばゼット
糸谷八段： 天丼・冷そばセット
久保王将の今期ここまでの成績は
１９戦９勝１０敗（．４７４）。順位戦は１勝３敗。
糸谷八段の今期ここまでの成績は
１９戦１０勝９敗（．５２６）。順位戦は２勝２敗。
気になる両者の対戦成績は
ここまで５戦して、久保王将の３勝２敗と拮抗。
現局面では、次に
銀取りに構わず▲５四歩と突き出して厳しそうですが
▲６四銀とかわす手が最も自然でしょうか。。
形勢はまだ互角に思われますが
終盤力が自慢の両者による、夕食休憩明けからの
ねじり合いが実に楽しみであります。
□□□
第２局は１１月２４日、倉敷にて。。
□□□
竜王戦/第３局終局直後の感想。。
竜王戦/第３局・一日目の所感。。
舞台は「鹿島神宮」
□□□
王座戦に決着。。
決戦の舞台は山梨
