プロ二年目も白星発進。。第11回朝日杯・一次予選/決勝「藤井四段、圧勝で二次予選進出」
本日の将棋界には
プロ二年目に突入した神童・藤井聡太四段が登場。
関西将棋会館にて、朝日杯の一次予選/決勝に臨みました。
2手目△3四歩。
上図での持ち駒
▲藤井四段: なし
△宮本五段: なし
本局の対戦相手は宮本広志五段。
先手の藤井四段は初手でいきなり飛車先を突き
拘りの居飛車を明示しました。
対します、振り飛車党の宮本五段は2手目に
角道を開く△3四歩と返し、対局はスタート。。
6手目△5ニ飛。
上図での持ち駒
▲藤井四段: なし
△宮本五段: なし
続く3手目、藤井四段が▲7六歩と角道を開くと
宮本五段は中央5筋の歩を突いて振り飛車投入を示唆。。
次に藤井四段が飛車先を決めたところで(5手目▲2五歩)
宮本五段は飛車を歩を突いた5筋に振り中飛車に構えました。
19手目▲7七銀。
上図での持ち駒
▲藤井四段: なし
△宮本五段: なし
後手の作戦「ゴキゲン中飛車」に対して
左右の銀を自陣三段目まで繰り上げた藤井四段は。。
21手目▲6六銀。
上図での持ち駒
▲藤井四段: なし
△宮本四段: なし
右ではなく、左の銀を角のライン上から
5筋の位を目印に戦場へと繰り出します。。
この手をみて
宮本五段は角道を開き(22手目△4五歩)
狙われた飛車先の歩に援軍を送りますが。。
次の瞬間
23手目▲4六歩。
上図での持ち駒
▲藤井四段: なし
△宮本五段: なし
藤井四段はすかさず4筋の歩を突き出し
囲いもそこそこにあっけらかんと仕掛けを開始。。
宮本五段は△同歩と応じて、以下
▲同銀~△5四銀~▲3七桂~△8ニ玉~▲5八金右~
△7ニ銀~▲1六歩~△4ニ飛に下図33手目▲4五歩と進行。。
33手目▲4五歩。
上図での持ち駒
▲藤井四段: なし
△宮本五段: 歩
宮本五段は5筋に銀を繰り出し、位を確保すると
振り飛車の相棒である「美濃囲い」を完成させてから
飛車を4筋に振り直し、あらたな起点を探ります。
一方、左右の銀を戦場に構えて力を溜めた
藤井四段は争点の4五の地点にそっと歩をあてがい
ひとまず局面をおさめますが。。
47手目▲6四銀。
上図での持ち駒
▲藤井四段: なし
△宮本五段: 歩2
囲いは完成したものの
攻めの形で大きく立ち遅れた宮本五段を横目に
藤井四段は淡々と左右の銀を上昇させながら
後手陣への圧力一直線に強めていきます。。
54手目△9ニ玉。
上図での持ち駒
▲藤井四段: 歩
△宮本五段: 歩3
先手の圧力に屈する格好で
宮本五段は「美濃囲い」に入城した玉を9筋に移動。。
みるからに苦しい早逃げで手番を渡すと。。
55手目▲5五銀。
上図での持ち駒
▲藤井四段: 歩2
△宮本五段: 歩3
握った手番で藤井四段は銀をサッと5筋に引き戻し
角のライン上での銀交換を要求しました。。。
宮本五段はここは応じるよりなく、上図から以下
△同銀~▲同角~△7三角に▲同角成~△同桂をみて
▲2四飛~△2ニ歩~下図63手目▲5四角と進行。。
63手目▲5四角。
上図での持ち駒
▲藤井四段: 銀、歩3
△宮本五段: 角、銀、歩2
藤井四段は気持ちよく駒を捌くと
銀に代わって飛車・角の大駒を前面に出し
仕上げの準備に取りかかります。。
すでに形勢は先手に大きく傾き
指す手の難しい宮本五段は天王山に角を投入。。
攻守に利かせつつ下駄を預けると(64手目△5五角)。。
65手目▲3ニ角成。
上図での持ち駒
▲藤井四段: 飛、銀、歩3
△宮本五段: 銀、歩2
藤井四段はケレン味なく、角で飛車を捕獲。。
得意の終盤戦へ腕まくり、勝負を決めに出ました。
【 投了図・95手目▲9一金 】
95手目▲9一金。
上図での持ち駒
▲藤井四段: 金、香、歩4
△宮本五段: 銀、歩3
終盤戦は一方的な展開に。。
あっさりと後手の「美濃囲い」を崩した
藤井四段の迫力ある寄せの前に宮本五段は
為す術なく、上図の局面で無念の投了を告げました。
藤井四段はこれで公式戦4連勝と再び上昇傾向に。
プロ二年目のスタートを圧勝で飾り、気持ちも新たに気分良く
朝日杯二次予選進出を決めました。。
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王座戦/第3局の余韻、心地よく
羽生ニ冠今期成績一覧(昨日更新)
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プロ二年目がスタート
(本日更新)
藤井四段激戦譜(炎の七番勝負など)