本日のNHK杯は「山崎七段-北浜七段」
日曜午前のお楽しみ第62回NHK杯は
本日、1回戦最後の対局(第18局)が放送されます。
<第62回NHK杯/1回戦>
山崎隆之七段-北浜健介七段
1回戦の最後を飾るにふさわしく
今、最も熱い注目を集める棋士の一人・山崎七段が登場。
詰将棋マスター・北浜七段と対戦します。
山崎七段の今期ここまでの成績は
14戦9勝5敗(.643)。順位戦はB級1組で2勝1敗。
将棋界の若大将、王子とも呼ばれる人気者
山崎七段もいつの間にやら三十路を越えて現在31歳に。。
第54回NHK杯に優勝 するなど
輝かしい結果も残りますがその才能、期待の大きさからすれば
正直、ここまでの実績には物足りなさを感じます。
最近はタイトル戦の副立会人 を務めたりもしていますが
山崎七段自身がタイトル戦に登場し、タイトルを奪取して欲しい。
二十代のうちに「A級、八段」も「タイトル奪取」も叶わず
このまま、体のいい「役割」だけに甘んじて先細って行くのか。。
その危機感は、本人が一番強く感じているはず。
今期の順位戦 では連勝スタートを切るも
前半戦の山場となった3回戦/広瀬章人七段との全勝対決を
落とし、昇格争いは5位に後退。。
ただ、「鬼の棲みか」B級1組では今後の星の潰し合いが予想され
まだまだ悲願のA級昇格への可能性は大きく残ります。
タイトル戦線では「冬の本場所」第25期竜王戦にむけ
大舞台で
かつてはライバルと評されたこともあった渡辺明竜王と対峙することが
叶うのか、否か。。注目と期待が高まります。
山崎七段といえば
先手では「相掛り」、後手では「一手損角換わり」を主戦に据え
定跡にとらわれず、多くの序盤での新手、新構想を世に送り出し
大きな成果、効果、そして賞賛を浴びてきました。
しかし、柔軟で斬新な発想は
本筋を深く掘り下げる定跡と相対した時には危うさをともない
玉の囲いを重視せず、駒がばらけることもいとわない山崎七段の棋風は
一手ばったりの危険性やハイリスクな終盤戦を常に含みます。
それが山崎七段の魅力といえば、それまでですが
大勝負、大一番での勝負弱さの原因となっている気も。。。
そんな痛し痒しな山崎七段の
本日の対戦相手、北浜七段の今期ここまでの成績は
10戦3勝7敗(.300)。順位戦はB級2組 で開幕から2連敗中。
北浜七段は居飛車党。
順位戦の2局も、いずれも先手で▲2六歩~▲2五歩~と
飛車先を決める出だしから、開幕戦の島九段戦は「相掛り」を採用。
解説などの口調は静かで大人しい印象を受けますが
いざ自らの対局となると、攻撃的で激しい将棋を好む北浜七段。
両者の過去の対戦成績は6戦して山崎七段の4勝2敗。
本日も、リスクを恐れない激しい戦いがみられそうな予感大。。
放送は10時半より、Eテレにて。
ぜひ、お見逃しなく。