来期の主役へ。。本日は第70期順位戦C級1組/10回戦。明日は注目の「大物対決」が実現
第70期順位戦が佳境をむかえた将棋界。
本日はC級1組の10回戦・一斉対局が行われています。
□ 第70期順位戦C級1組対戦表 (成績順。3敗まで) □
このクラスで現在首位に立つのは
将棋界が誇るお洒落番長。関東将棋界期待の星・佐藤天彦六段。
先月、24歳の誕生日を迎えた佐藤六段の
今期ここまでの成績は30戦20勝10敗(.667)。
秀英そろう関西将棋界の一番星、豊島将之六段と争った
第42期新人王戦 を2勝1敗で制し、自身二度目となる新人王を獲得。
関東将棋界の看板を見事に守ったと同時に
ライバルと強く意識する豊島六段に土をつけたことで、更なる自己への
信頼と自信が高まったはず。
その豊島六段とは順位戦/6回戦でも対戦し、白星ゲット。
対豊島六段戦3連勝とし、昇級争いでも大きくリードを広げる値千金の
勝利をものにしました。
本日はA級在籍経験もある実力派・小林健二九段と対戦中。
やや意外な感じですが、両者は今回が初手合いとなる模様。。
佐藤六段とは星一つの差で昇格圏の2位に現在つけているのは
「関西若手四天王」の一角・稲葉陽五段。
稲葉五段の今期ここまでの成績は
36戦22勝14敗(.611)。
稲葉五段といえば
まだ四段だった09年の第80期棋聖戦挑決トーナメントを
予選から勝ち上がり 、あれよあれよという間に挑戦者決定戦に進出 。
惜しくも木村一基八段に敗れ、挑戦権獲得とはなりませんでしたが
当時噂の的だった「関西若手四天王」の実力を示すと同時に
その中で一番早く、全国の将棋ファンに顔と名前を知らしめた稲葉五段。
しかしその後は
豊島六段が第60期王将戦に挑戦 し、糸谷哲郎六段は二年連続NHK杯準優勝 と
他の「四天王」がタイトル戦線で大活躍。。
さらには
井上慶太九段門下の弟弟子、菅井竜也五段が大ブレーク 。
実兄の聡さんがアマチュア竜王獲得 。
と、周りの華々しい活躍に押され
どちらかというと存在感が薄れがちだった最近の稲葉五段。
しかし地味ながらも順位戦2期連続昇級は射程圏内。
C級卒業、B級棋士へと着実なステップアップをはかり、力をガッチリ溜めこんで
次のタイトル挑戦のチャンスを狙って欲しいところ。
本日の10回戦、稲葉五段は抜け番でお休み。
佐藤六段と同様に番付が29位と低いだけに、本日の結果が気になりますが
最終戦の佐々木慎五段戦に全てをかけるしか、残された道はありません。
さて、明日の将棋界では
最終戦を待たずに昇級を決めている注目の「大物」対決が実現。。
<第83期棋聖戦本戦/1回戦>
橋本祟載七段-広瀬章人七段
実力者、個性派ばかりが名を連ねる過酷な関所
「鬼のすみか」とも呼ばれるB級1組順位戦で、昇格1期目から
持ち前の馬力と本筋重視の本格将棋で押しまくり、最終戦を待たずして
選ばれしトップ10による順位戦の最高峰、A級昇格を決めた橋本八段 。
A級、八段。
さらに棋戦序列ナンバー1の竜王戦もランキング戦1組在籍。
押しも押されぬ一流棋士・橋本八段の今期ここまでの成績は
33戦25勝8敗(.758)と貫禄をしめす堂々たるもの。
そんな充実の橋本八段と明日対戦するのは
橋本八段がA級昇格を決めた日と同じ2月3日にB級2組を全勝で駆け抜け
2期連続昇級となるB級1組昇格を決めた広瀬七段。
すでにタイトル獲得の実績 を誇るスパーエリートは
順位戦でも順調に、そして力強く出世街道の先を急ぎます。
広瀬七段の今期ここまでの成績は
41戦27勝14敗(.659)。
連敗はあまりなく連勝が続くというパターンは今期も健在で
ハイアベレージをキープ。
明日は
充実の両者が棋聖戦本戦トーナメント/1回戦で激突。
注目の対戦成績は、ここまで2戦して1勝1敗の星が残ります。
これから対戦が増えていくであろう主役同士の対戦。
来期を占う上でも注目ですね。。。
勝利の軍配は
A級昇格に嬉しさ爆発 、ハッシーか?! 浮かれない男 、広瀬七段か?!