初代女流王座決定5番勝負は「清水女流六段-加藤奨励会1級」
昨日行われました
注目の第1期女流王座戦決勝トーナメント/準決勝は
それぞれ清水女流六段、加藤桃子奨励会1級が勝利。
10月に開幕いたします
初代女流王座を決める5番勝負へと駒を進めました。
35手目▲6七金。
上図での持ち駒 : 両者ともなし。
「清水女流六段-中村女流二段」の一戦は
後手・中村女流二段が得意の四間飛車に構えると
こだわりの居飛車党・清水女流六段はそれぞれ二枚の金と銀で
格調高く「左美濃」を組み上げました。
150手目△9四桂。
上図での持ち駒
▲清水女流六段: 金、銀、歩4
△中村女流二段: 角2、銀、歩5
清水女流六段の「左美濃」完成から
ほどなくして開戦。激しい攻防はいつしか女流将棋らしい
泥沼の戦い模様となり、いつ果てるともしれない長手数へ。。。
【 投了図・181手目▲6七玉 】
投了図での持ち駒
▲清水女流六段: 角、金2、銀、桂、歩2
△中村女流二段: 金、歩4
泥沼の女の戦い、終盤の粘り腰は清水女流六段の真骨頂。
最後はキャリアの違いがものをいい(?)勝利をひきよせました。
29手目▲同2四角。
上図での持ち駒
▲加藤奨励会1級: 歩
△伊藤奨励会1級: 歩
準決勝のもう1局。
注目の奨励会対決は序盤戦から洗練された工夫の出だし。
角を交換するにしても上図2筋でとなります。
55手目▲4五歩。
上図での持ち駒
▲加藤奨励会1級: 歩3
△伊藤奨励会1級: 歩
お互いに交換した角を自陣に打ち込み矢倉模様へと進行。
加藤奨励会1級が4筋から仕掛けて開戦に。。
76手目△1九角成。
上図での持ち駒
▲加藤奨励会1級: 桂、歩
△伊藤奨励会1級: 歩
開戦となってもいきなり激しくやり合うことはなく
歩を利かせながら細かく模様を動かしあっての主張を通そうとする姿は
さながら男性棋士の対局の様。。
上図にて後手・伊藤奨励会1級も馬を作りましたが
何となく手番通りに、加藤奨励会1級が先手を行っている印象も。。
98手目△6六歩。
上図での持ち駒
▲加藤奨励会1級: 角、歩
△伊藤奨励会1級: 飛、桂、歩3
それでも伊藤奨励会1級は崩れることなく食らいつき
一進一退のまま白熱の終盤戦へ突入。。
117手目▲4六金。
上図での持ち駒
▲加藤奨励会1級: 飛、銀、桂、歩3
△伊藤奨励会1級: 角、歩3
厳しく加藤玉に迫った伊藤奨励会1級ですが
116手目△8一香をみて、加藤奨励会1級がターン。。
【 投了図・ 121手目△4三「と」金 】
投了図での持ち駒
▲加藤奨励会1級: 飛、銀、歩3
△伊藤奨励会1級: 歩3
しっかりと寄せにいく加藤奨励会1級。
上図121手目までで、伊藤奨励会1級は無念の投了となりました。
激戦を制した加藤奨励会1級は
晴れて決勝の舞台、女流将棋界の第一人者でもある清水女流六段との
初代女流王座決定5番勝負への進出を決めました。