第60期王将戦7番勝負/第2局・一日目「これが豊島六段のリズムか。。久保王将が封じ手」
久保利明王将に、豊島将之六段が挑戦中の第60期王将戦7番勝負は
本日より、静岡県掛川市「掛川城 二の丸茶屋」にて第2局が開幕。
先手・久保王将は初手から▲5六歩~▲5二飛と
早々に中飛車に構えてから、玉を盤面向かって右側に移動。。
午前中の段階で
1九の地点に玉が潜り「穴熊囲い」の骨格まで完成させました。
一方、意表をつかれた形からのスタートとなった豊島六段も
6手目に△4四歩とし、自ら開けた角道を封鎖し振り飛車を示唆。
その直後の8手目に2筋に飛車を振り
第2局は「相振り飛車」の戦い模様となりました。
□□ 一日目午前中終了図・22手目△7一玉 □□
上図での両者の持ち駒: なし
【 お昼のメニュー 】
▲久保王将: カニあんかけチャーハン
△豊島六段: うな重
デザートとして特産品のいちご「紅ほっぺ」が
両者に振舞われたとのこと。
「くれないほっぺ」、と読む方がカッコいいような気もしますが
「べにほっぺ」と読むそうです。
午後は13時半より再開。
久保王将の23手目は▲5九金。
28手目△2六歩。
久保王将は銀もハッチを閉め、2枚の金も連結し
「穴熊」が完成。
この局面で
豊島六段は挨拶代わりに2筋の歩をぶつけました。
36手目△2五桂。
上図での両者の持ち駒: 歩
その挨拶は、単なる歩の交換だけにとどまらず。
豊島六段は左の桂馬を軽快に2度跳ね上げました。
早くも仕掛けるのか、豊島六段。。
それをみて、久保王将は37手目に▲3六歩とし
警戒態勢から臨戦態勢にシフト。。。
38手目△8二玉。
しかしその瞬間、豊島六段はサックッと入城。。
柔と剛をおりませながら、はぐらかすように「美濃囲い」を完成。
何となく、豊島六段のリズムで進行しているような、ここまでの流れ。。
久保王将は39手目▲9六歩とし、次の手を待ちます。
【 一日目終了図・40手目△2四飛 】
美濃囲いのお約束である▲9四歩「端歩を突いて」とは返さず
豊島六段は飛車をおもむろに前進させました。。
この局面で一日目の定刻、18時をむかえ
久保王将が封じて、一日目が終了。
開幕戦の時よりも
さらに落ち着きとリズムのよさを感じさせる豊島六段。
百戦練磨の久保王将が、このまま黙っているとも思えませんが
二日目が楽しみな、一日目の展開となりました。
久保王将の封じ手は、果たして?!