WeekEndは山崎流で。。 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

WeekEndは山崎流で。。

「将棋世界」7月号で
「ツートップ、関西新時代を語る」と題された

谷川浩司九段と久保利明二冠の対談は
興味深くて、面白かったわけですが

いろいろな関西の棋士の名が登場する中でも
一際、ツートップが多くの言葉を用いて紹介している棋士こそ
「将棋界の若大将」山崎隆之七段。

久保二冠は

『彼は職人なんです。「山崎流」っていっぱいあるじゃないですが。
ところが彼は自分が生み出した戦法でも、人が真似しだすとやめてしまう。
生み出す能力がすごいし、自分の感性の中で生きている。』

と、山崎七段のことを評しています。(P26参照)

感性の中で生きるといえば
将棋界きってのクリエイターにしてアーティスト気質満載の
藤井九段が浮かぶわけですが

男性に大人気の藤井九段と
女性や子供に大人気の山崎七段の違いはあるにしろ

将棋界の系譜でなぞらえるならば
同じ気質、匂いを感じさせるのかもしれません。

<6/27(日)20:00~
第4回大和証券杯ネット最強戦 /2回戦>


藤井猛九段-山崎隆之七段


柔らかい手~個人的将棋ブログ-パンダ先生


お洒落に興味のある方必見
将棋界のポップスター同士の対戦が、日曜の夜に実現。

今期好調なスタートを切った藤井九段は
ここまで7戦6勝1敗(.857)。

その白星には
第23期竜王戦ランキング戦2組優勝 を決めた三浦弘行八段戦や
王座戦挑戦者決定トーナメント/ベスト4進出 を決めた久保二冠戦など
強豪相手にあげた輝かしい星も含まれています。

今回の最強戦、1回戦の阿久津主税七段戦でも
華麗に矢倉調のリズムを奏でつつ、快勝。

ただ勝敗をあらそうだけではない。
盤面に表現される、プラスアルファーの魅力こそ藤井九段の魅力。

結果と時代が藤井九段についてきている今。まさに今。

その魅力にもっとも共鳴して欲しい男、山崎七段が登場し
二人が相対するとは、絶品のタイミング。

山崎七段の今期の成績はここまで
8戦7勝1敗(.875)

昨年は挑戦者として出場した
王座戦 の今期挑決トーナメント1回戦で
青野九段に敗れ、早々と敗退となった痛恨の敗戦が
今期唯一の黒星となっていますが

それ以降もショックを引きずることなく
4連勝中と持ち直しているのは、さすがといったところでしょうか。

昨年度の成績は
54戦35勝19敗(.648)。

ネット最強戦の昨年の覇者でもあり
王座戦に挑戦の他、棋王戦でも挑戦者決定戦まで進出。

確実に実績を積み上げ
あらゆる機運の高まりを待ちます。

藤井九段とは相性がよいとは言いがたく
ここ5局(02年~)でみても藤井九段の4勝1敗。

気質としては似ているものの
嗜好する戦型は全然似ていない両者

かみ合うもよし、かみ合わないのもまたよし。

両者のハーモ二ーが
滑らかだろうが、ちぐはぐだろうが

どうしても見てみたい、感じてみたい華のある対戦。
日曜日の夜が楽しみです!




柔らかい手~個人的将棋ブログ-藤井九段  VS  柔らかい手~個人的将棋ブログ-山崎七段







おっと
今週末は山崎七段スペシャル。

日曜日、午前中のお楽しみ
第60回NHK杯トーナメント にも山崎七段が登場。



柔らかい手~個人的将棋ブログ-んhk


対するは飯塚祐紀七段。
飯塚七段は現在41歳。今期ここまで9戦7勝2敗(.778)と
調子は良さそう。

両者は第57期NHK杯でも顔を合わせ
その時は、飯塚七段が勝利をおさめています。

山崎七段としては
今期のNHK杯の初戦でもあり、気の抜けない戦いと
なりそうですね。


さらに、明日の土曜日にも
山崎七段は対局が予定されています。

第31回JT将棋日本シリーズ /1回戦>

丸山忠久九段-山崎隆之七段



柔らかい手~個人的将棋ブログ-パンダ先生


こちらも
将棋界が誇るメインイベント級の好カード。

丸山九段は
今期ここまで7戦5勝2敗(.714)。

第23期竜王戦ランキング戦1組 では
準決勝で羽生三冠に勝利し、決勝では松尾歩七段を下し
見事、優勝を果たしています。

山崎七段にとっては
丸山九段にこのところ(06年~)、3連敗中と藤井九段戦同様
相性が良いとはいえないカード。

しかしだからこそ
「山崎流」で突き抜けて、もうずっと望まれている
一皮むけたその先へ。その歩を進めて欲しいところ。。。


谷川九段
「気持ちが折れたりすると、時間を残して負けることがある。
もし勝負の神様がいるとしたら、そういうところも見ていると思う。

しかし、才能とセンスは抜群。
これからでも突き抜ける可能性はあると思う。」

(上記「将棋世界」7月号P26参照)