中尾孫八郎
実名恭郷、字は馨徳、竹陰・挫萬堂と号する。通称十助、良九郎、のち孫八郎と改める。天明二年四月十五日生まれ。文政七年正月廿四日添書に召出され、以後徒目付、右筆、右筆組頭、勘定吟味方役、作事奉行、御部屋掛奥御番、留改役、使番、寄合、目付、持筒頭、勘定奉行、鎗奉行、高須留守居物頭を歴任する。江戸在勤中、松崎慊堂に学んでいる。日新堂教授日比野秋江の墓碑銘を撰文している。
安政二年五月十四日歿する。
中尾氏諱恭郷字馨徳號竹陰一號挫萬堂称孫八郎幼喪父公邱以月俸長為吏以其才可用天保中累遷囗支之職此来吏之長也處事整而辨廔増禄賞功為人囗記力行好讀書嘗囗李唐囗儀之風室置其像云居常與人交薀籍亮亦克理家道頗裕既及旨老弘化中命仕槍司初許居閑地而身體歩趨猶未艱春林秋野風物自娯矣在官儘心五十餘年鳴呼終身之行事其大略也 馨徳娶友松氏女生二男二女三子前巳没仲女嫁堀田氏故養其長女自許家女配其継嗣高岡氏恭正 恭正因冒其族馨徳生天明二年壬寅四月十五日安政二囗卯五月十三日罹疾卒享年七十四葬干郭南円心寺先瑩之側余於馨徳居所接近数十年間往囗囗囗囗猶在心目於是恭正来徴銘其墓這囗交態以余囗囗囗囗所可囗囗哉叙次為銘囗曰
輯穆無累 不辱其名 報國孜孜
乃有顕榮 須露祖先 囗揚家聲
後嗣最哉 爰勒此行
友人澤田盛長撰 表字川内泰 碑銘澤田盛忠書