おはようございます。

 

社会人に出たばかりの頃はどうしても上司の目が気になるものです。

そして、そのまま成長してしまうと上司が承認してくれるモノが成果だと思い始めてしまいます。

 

"幸いにも"僕の新人時代の上司はあまり良い上司ではありませんでした。

その上司は仕事ができるわけでもなく、正しい助言をしてくれるわけでもありませんでした。

そして、仕事はできないけれど体裁をすごく気にする人だったので僕はとても苦手でした。(僕は体裁上の問題で何度も怒られていました。)

この上司のおかげで僕は上司に認められようと言う気持ちが微塵も湧いてこなかったのです。

 

このような状態だったため、僕は2年もせずに始めの会社を辞めました。そして様々な会社を転々とするようになりました。

早い段階で「会社に成果を認めてもらうのは給料が欲しいからであって、僕の成長とは無関係」だと気がつけたのは皮肉にも新人時代の上司があまり良い上司ではなかったからです。

 

僕が当時考えていたのは、この会社(IT業界では中規模の会社)に居ても僕が会社で出世するイメージが湧かなかったのです。

若い頃はお金がなかったので、なんとかしてある程度の収入が欲しいと思っていました。

しかし、その道が会社で出世する道ではないため僕は会社に勤めながら様々な活動をしていました。

 

僕が認められるモノはなんだろうか?

と、ずっと考えて仕事をしていました。

 

そして、その結果。

できる限りグローバルな場所で自分を出すようになりました。

世に受け入れられない(売れない)サービスを山ほど作りました。

色々な人と知り合いたくてセミナーに出たり、このブログで人を集めて様々な人と出会ったりしました。

そのおかげで色々な人生がある事を学べて、会社に所属する必要がない事を学びました。

様々なモノを作ったため、僕が作るもので世に受けるモノと受けないモノを知りました。

 

市場に様々なサービスやゲームを出す事で、次第にわかってきた事は僕が作ったモノは売れないような酷いモノではないと言う事でした。

作り方や見せ方が悪かったり、マネタイズ(お金に変える仕組み)が悪かったのです。

なので、僕は僕が作りたいモノでどのようにすれば市場に受け入れられるかを市場に学ばせてもらったのです。

 

会社に所属しているとその所属している会社がターゲットになってしまうので、

 

自分の価値=会社の求めるモノ

 

になってしまいます。

ずっと同じ会社にいることができる場合や、この価値が他の会社でも通用するモノならば良いのですが、、、これは賭けになると僕は思っています。

 

もし僕が冒頭に書いた新人時代の上司にウケるモノを作っていたら、僕はゴマスリエンジニアになっていたと思います。

そして、その会社を抜ける頃には使えないエンジニアになっていたと思います。

 

市場にウケるモノを作っていた場合は他の会社に行っても使える技術が身につく場合が多いです。

例えば、「AppStoreの申請の方法」ひとつをとってもそうです。これは意外と会社ではほとんどの人が知らないことです。(これは世の中にはプログラムだけできれば良いと言う考えをしているエンジニアが多いためです。)

しかし、これを一つ知っているだけで会社の面談で「よし、こいつにiOSの開発を任せよう」と思ってもらえるのです。

AppStoreの申請なんてさほど難しいモノではありません。アプリを市場に出すためには誰しもが通らなければならない些細なことでも「知っていると知らない」では大きな違いが生まれるのです。

 

また、市場になんらかのものを出した場合は効果測定が必須になります。

これも、やったことがあれば「あぁ、あのツールを使えば簡単に欲しい数字を取れますよ。」と言うことができます。

 

皮肉にも会社にずっと勤めている人よりも、自分を市場に置いた人の方が会社は求めてくれるのです。

僕は売れないサービスを作った事によって得た技術で会社からお金をもらっていた時期があります。しかも、それは会社にずっと勤めている人よりも多くの報酬で会社と契約をしていました。

 

なので、会社だけに目を向けるのではなく市場に目を向けた方が長い目で見ると人生生きやすくなるでしょう。

 

P.S.

もし、僕についた上司が良い上司だったら・・・

と考えると鳥肌が立ちますね。

本当にありがとうございます。あの時に会社に絶望した事が今、20年経って活きてきています。