サンプルとなるレシピの紹介と採用カード、簡単な回し方の解説がメインとなります。
1. デッキレシピ
2. デッキの概要
3. 採用カード解説
3-1. ルーラー
3-2. メインデッキ
3-3. 魔石デッキ
3-4. サイドデッキ
4. 回し方
5. 採用候補
6. 対策カード
7. 対面時の立ち回り
8. 最後に
レシピについては海外サイト「Force of Wind」にて作成し、保存した画像を利用しています。
https://www.forceofwind.online/view_decklist/21731/
非常に攻撃的な2体のルーラーで早期にゲームを決める、J速系のデッキです。ドローやサーチ手段が多いため、安定した動きが可能な点も魅力の一つです。
採用したカードとその理由について解説します。
「Aristella, Ascendant Prince of the Crimson Moon」
ヒーロークラスタの主人公。ムーンチャイルドをパートナーにする効果のみ持ちます。
エクステンションルールにより偽ずきんとタッグを組めるルーラーであり、コントラクトによる高い攻撃性能も非常に噛み合います。
「Little Red Riding Hood」
通称偽ずきん。月が出たターンのみジャッジメントが可能で、J面は迅速とリゾネイターに800点ダメージを与える参戦と、ターン終了時にルーラーエリアへと戻る誘発能力を持ちます。
タッグルールにより1ターン目からジャッジメントして襲い掛かる驚異的な攻撃性能を誇るルーラーで、このルーラーの攻撃をいかに通すかが重要になります。
「Child of the Darkness Moon」
ムーンチャイルド。魔石をレストすることで風か闇のウィルを生み出す条件能力、対象のJ/リゾネイターを破壊する神技を持ちます。
相手のブロッカーを破壊して無理やりダメージを通しに行くため採用。
「Crimson Moon's Battleground」
エクステンションルール。アリステラと偽ずきんのタッグを可能とする能力を持ちます。当然必須。
「Lone Wolf of the Crimson Moon」
迅速と貫通を持ち、月の数だけステータスが上昇する常時能力と、場から墓地へ置かれた際にデッキトップを公開し月なら場に出す誘発能力、炎属性の月が場に出るたびに墓地から蘇生する誘発能力を持ちます。月を9つ以上コントロールしているなら攻撃時に4000点バーンもあります。ほぼ狙えない。
1コストでこれでもかと能力を詰め込んだ狼。一時期はコールするだけで墓地から出てきましたがさすがに許されなかった。Jルーラーのみでは殴り切れない相手へのサブアタッカーとなります。
たまに混同してしまいますが、死亡時効果では月であれば属性を問わず場に出すことができます。それが炎属性ならそのまま復活につながるので強いですね。
「Dark Alice, Rabbit Princess」
1枚引いた後手札1枚を捨てるかエンティティ1つを破棄 を2回行う参戦を持つ瞬動リゾネイター。自分の墓地のカードが除外されるのを防いだり、墓地に特定のカードタイプが揃っていれば自分の魔石が5色魔石になる能力もあります。
除去札の対象となったカードを破棄しつつ手札を増やしたり、手札のウルフを捨ててから炎の月を出して蘇生を狙ったりと何かと優秀です。とはいえ攻撃性能はそこまで高くないので過信は禁物。
墓地除外から守る効果が地味にうれしく、ウルフが除外されるのを守る役目があったりします。ほとんどの人が忘れてます
「Spirits of the Crimson Moon」
使い捨てとなる代わりに手札の白のカードを除外することでもプレイできる能力と、魔石でもJ/リゾネイターでもないエンティティを破壊する参戦を持った瞬動リゾネイター。
0コストでプレイできる置物破壊。後述する「Crimson Moon」のサーチ対象でもあるため便利な1枚です。
「Ascending to the Crimson Moon」
コントラクト詠唱。1枚引いた後手札のコスト2以下の月を場に出し、覚醒していてかつ月をコントロールしているならアリステラにコントラクト。
J面は迅速と月の数だけATKが上がる能力と、自身のATK分のダメージを相手と相手の盤面すべてに与える参戦。
覚醒込みでも2コストと軽く、JのATKは月1枚につき500という破格の上昇値。月が4枚あれば参戦と攻撃で4000点飛ばします。
2コストの月を1コストで出すため、あえて覚醒なしで使うことも多いです。また高校1ターン目にこれにGeryonを撃たせ、コインから月を出して偽ずきんジャッジメント、というような囮としても機能する良カード。
「Keep the Faith!」
瞬動を持ち、対象のJ/リゾネイターに[+400/+400]と飛翔と吸魂を与えるモードと、墓地から1コスト以下の詠唱でも魔石でもないカードを場に出すモードから選ぶ1コスト詠唱。
ステータス上昇による偽ずきんのDEFの低さのカバーや吸魂によるライフレースでのアドバンテージに加え、キャンセル呪文やアディション破壊で墓地に落ちた1コストの月を場に戻すことができます。対象にとらず解決時に戻すカードを決めるため、ピン墓地メタは効きづらいことも地味ながら優秀です。
「Chevaleresse's Tears」
プレイヤーや生物をX体対象とし、相手側には800点ダメージ、こちら側にはターン中墓地へ送られた際にレスト状態で復活する効果を与えます。コストの代わりに手札の赤のカードをX枚除外することでもプレイ可能な、いわゆるピッチスペル。
0コストで撃てる火力として文句なしの4枚採用。
「The First Lie(最初の嘘)」
お互いに秘密裏に数字を1つ選んだ後にそれを公開、最も大きな数値を選んだプレイヤーは3枚ドローし、選んだ数値×100点のライフを失います。
このデッキではプレイすることはあまり多くなく、「The Game of Lies」でサーチされ「Chevaleresse's Tears」で除外されることがほとんどです。
「Crimson Moon」
グリムクラスタ出身のJルーラーに不滅と月の数だけのステータス上昇を与える常時能力、名前に「Crimson Moon」を含むカードをサーチする参戦、これと対象の自分の童話か月のエンティティ1つを手札に戻すが、そのターン中同名カードのプレイを禁止するレスト能力を持つ月のアディション。
ステータス上昇は複数枚あると重複するため、偽ずきんがとてつもないステータスで攻撃できるようになります。不滅により破壊されても安心なのも〇。
ルール変更により参戦で2枚目以降のCrimson Moon自身をサーチすることはできなくなりましたが、それでもコントラクト、ウルフ、スピリットがサーチ可能な優秀な能力です。
レスト能力はCrimson Moon自身を対象にすることでこの1枚だけを戻すことも可能です。破壊されるぐらいなら手札に戻してしまいましょう。ただし名前に「Crimson Moon」を含むJ/ルーラーをコントロールしている時のみ使用でき、アリステラの表面には含んでいますがJ面には含んでいないので注意が必要です。
「Light Palace, Phantasmal Moon Castle」
参戦時の1ドローと、覚醒コストにのみ使用できるウィルを生み出すレスト能力を持った月のアディション。イラスト見た感じどこにも月は描かれていません
コントラクトの覚醒コストに充てることができ、自身も月であるため赤ずきんのジャッジメント条件も満たせます。参戦ドローにより手札を失わない点も嬉しい1枚。炎属性でない点だけ残念ですが、さすがにそれは欲張りすぎですね…
「The Game of Lies」
最初の嘘を強化する常時能力、最初の噓をサーチする参戦、破棄することでルーラーのアストラルを回復する条件能力を持った炎の月。
Crimson Moonが無い時に破壊された偽ずきんを再利用できるようにする貴重なカード。炎属性であるためウルフのトリガーになる点も優秀です。
最初の嘘の強化点は大きい数字を宣言したプレイヤーは追加でもう1枚引き、それ以外のプレイヤーも500点のライフを失うというもの。確定でライフを失わせることができたりドロー枚数が増えたりすることで時折使うことがありますが、かなり前のめりなデッキのため撃たずに終わることの方が多いとは思います。
「Glorious Little Moon」
手札を任意の枚数捨ててその枚数分ドローする参戦と、このターン捨てた手札の枚数分全体のステータスを上昇させる常時能力を持つ炎の月。
2コストと少し重いので、もっぱらコントラクトから出すことになります。
常時能力はこれ以外の能力で捨てた分もカウントされるので、ダークアリスなどとも相性が良いカードです。
「The Opening of the Fairy Tale」
ゲーム開始時に手札にあり、ルーラーに特定名称が含まれていれば場に出しつつドローできる効果と変則的な手札補充を行う参戦、手札の同名カードを捨てることで参戦を再誘発させる条件能力をもちます。
参戦の効果はまずデッキトップを裏向きで除外し、その後デッキトップを公開。それがルーラーと共通した種族を持っているなら手札に加え、そうでないなら自分は500点ライフを失いつつ最初に裏向きで除外したカードを手札に加えます。今のデッキ構成ですと対象はこのカード自身のみなので、500点失って1ドローと
ほぼ同義です。
開始時に手札にあれば出してドロー、参戦によりもう1枚手札補充するため6枚からスタートできることになります。また、レスト能力では手札を捨てているため地味にGlorious Little Moonとも相性が良いです。
白赤と5色魔石のみ。
「Pure Heart Stone of the Six Sages」はグリムクラスタのルーラー使用時のみ使える100点払って好きなウィルを出せる魔石。片方だけグリムクラスタ出身でも問題なく使用できます。参戦時に真魔石1つを魔石デッキのトップに置く効果や真魔石のMythicを失わせつつ真魔石と同じ名前を持つ効果もありますが、このデッキでは無理に使う必要はないと思っています。
サイドは環境次第で大きく変わるため、一部のみ解説します。
「Rogue Spectator」
サイドからプレイ可能な瞬動持ちのリゾネイター。ライフ回復を封じる参戦を持ちます。
このデッキではJルーラーによる一撃が大きいためクロックとして使うことはほとんどありませんが、不採用にする理由もあまりないと思います。時々ライフ回復を咎めます。
「Replicant: Shiva」
サイドからプレイ可能なリゾネイターその2。破壊不能、Belligerenceに加えソラリゼーションによるコスト軽減と、相手の生物を複数体破壊しうる参戦能力、相手生物を破壊した際にそれのコスト分の[+100/+100]カウンターを味方全体にばらまく誘発能力を持ちます。
5色魔石を多く採用しているのでプレイ可能です。基本的にはJルーラーのみで押し切れるうえアリステラのJ参戦により盤面破壊もしやすいため、積極的に利用することはあまりないと思いますが、ローグと同様とりあえず入れとけの精神。
「Lasting Spirits of the Crimson Moon」
個人的にすごく好きな1枚。
参戦時に相手の魔石以外のエンティティ1つをレストしこれがいる限りリカバーさせず、さらにその対象が持つすべての能力をコピーします。
相手の強力なカードをレストしつつ効果をコピーすることで逆に利用でき、ミラーでは追加のウルフやCrimson Moonになることも可能です。これ自身もCrimson Moonからサーチできるのも地味に偉い。
ステータスはコピーできないため貧弱ですが、意外なポテンシャルを秘めた一枚です。
とにかく毎ターン月を出して偽ずきんのジャッジメントを狙う。これに限ります。
前述のとおり、コントラクト呪文はあまり覚醒を意識しすぎず使うことも重要となります。
また、自身のウルフに偽ずきんの800点ダメージを与えて破壊することで誘発チェックが入ることも忘れないようにしましょう。魔石の選別効果により月が確定している場面で狙えるとなお良いですね。
今回は採用しなかったものの採用を検討できるカードについていくつか紹介します。
「Child of the Wind Moon」「Child of Crimson Wind」
ムーンチャイルドのほかの候補。それぞれウィルを支払っていない呪文を無効にする神技、J/リゾネイター1体をリカバーする神技を持ちます。
前者については0コスト呪文への対策として。特に緑のピッチ呪文が厄介なためカウンター系のデッキが多い環境では候補となるでしょう。
後者はJルーラーの連続攻撃を狙います。コントラクトからGlorious Little Moonを出して4枚捨て、ATK2000となった偽ずきんで2回攻撃という無茶苦茶な先行ワンキルルートも現れます。
それぞれに強みがあるため、環境や好み次第で変わる部分だと思います。
「Lifezapper Chronogear」
継承能力により400/400、破棄することで相手のライフを200点失わせる条件能力を持ったリゾネイタートークン2体を生み出すリゾネイター。
アグロとしての動きを優先するなら欲しいカード。盤面を横展開するカードはGlorious Little Moonとの相性も良いです。
「Excavation of a Legacy」「Lumia's Rage」
海外で入賞したレシピにてひょっこり採用されていたコンボ。
カード名を宣言し、それがめくれるまでデッキを公開し続け、宣言したカードがめくれたら手札に加え、他の公開したカードは全て除外するExcavationと、除外エリアのカードをすべてデッキに戻し、その枚数に、自分のコントロールする「Almerius, the Levitating Stone(浮遊石 アルメリアス)」の数を掛けた数値分のダメージを与えるレスト能力をもったアディションのLumia's Rage。
ピュアハートでアルメリアスを用意しつつ名前をコピーするので、戻した数の3~4倍のダメージを与えることもしばしば。偽ずきんの攻撃も合わせればかなり簡単にライフを削り切ることができるようになります。Excavationで除外エリアのカードを増やしつつLumia's Rageを探しに行けるので無駄が無いですね。
こちら側が使われるとつらい、対策となるようなカードと、それらを使われた際の対処法についていくつか紹介します。
「Lumia, Princess of Rebirth」
このターン失った分のライフ回復とドローをする参戦持ちの瞬動リゾネイター。
直線的にライフを詰めるデッキのため、回復効果を持つカード全般は天敵。自分の動きに多くのコストを要するため、妨害を挟めずそのターンのダメージを取り返されてしまうことが多いです。
圧倒的速度を活かして引かれる前に倒し切る、撃たれたら撃たれたでキルターンが1ターン伸びただけと割り切る等、ある程度は覚悟が必要になるでしょう。
「Solaria's Water」
ゲーム開始時に手札にあり、水のルーラーをコントロールしている場に出せる力線サイクルアディションであり、ジャッジメントやコントラクトのプレイに追加コストを要求するレスト能力を持ちます。
Jルーラーが攻撃の要となるこのデッキではあまりにも致命的な一枚。水のルーラーやソラリア以外では初手では着地しませんが、万が一それらと相対した場合は早々に破壊するか、初手に引かれないことを祈りましょう。
「Robe of Fire-Rat(火鼠の裘)」
対象の赤の生物からのダメージをすべて軽減する条件能力を持ったアディション。エラッタによりJルーラーも対象にとれるようになりました。
これ1枚で偽ずきんの攻撃が完全に止まってしまうため、できるだけ早く破壊しましょう。
このデッキと相対した場合の立ち回りや意識したいことについて記載します。ほかの項目もそうですがあくまで筆者個人の考えですので鵜吞みにしすぎないようにお願いいたします(責任回避)
・とにかく月を出させない
まずはこれ。月さえ出なければ偽ずきんもアリステラも機能しません。とはいえ超パーミッション特化のデッキでも取りこぼしは普通に起こりうるのであまり現実的ではないですね…
第1ターンやフルレストしたタイミング等、偽ずきんの攻撃を受けてもライフが尽きないタイミングを見極めて適度に通しつつ、重要なところはしっかりカウンターしましょう。
・偽ずきんのアストラルを狙う
Crimson Moonの不滅付与やThe Game of Liesによるアストラル回復はあるものの、それらを退けてアストラル状態のままターンを終わらせることができればとても大きいです。
ブロッカーとアディション破壊を同時に構えるなど、うまく工夫して倒しましょう。
・マイナス修正を利用する
ルール変更により、DEFが0になったJルーラーは不滅持ちでもアストラル状態となるようになりました。
そのためCrimson Moonが置かれていてもマイナス修正によって偽ずきんをアストラルにすることが可能です。とはいえ月が多くなるとDEFも上がるため、早めに引く必要はありますね。
ムーンアリステラのデッキ紹介は以上となります。
Jルーラーというこのゲーム特有のシステムを活かした速攻デッキであり、生物よりもアディションが多いなど、他のデッキとはまた違った攻め方が特徴的です。
アグロ系のデッキが好きな方はぜひ試してみてください。