おおかみこどもの雨と雪
おおかみ男と恋をして結婚 出産。
そして夫の死後 二人の子供を育てる女性の物語。
ヒロイン「花」の声優は宮崎あおい。
寛容力があり いつも笑っている姿が 宮崎あおいのイメージと重なる。
互いに身寄りがなく質素。花とおおかみ男の恋愛も自然に受け入れられる。
都会の片隅でひっそり幸せに生きていけるはずが 突然のおおかみ男の死。
ひとりで 狼と人の間の子供たちを育て行くには 都会では人の目が多すぎる。
誰もいない 山村のはずれに移り住む 花たち。
人目を忍ぶはずが いつしか 周囲の人たちに助けられ すくすく育つ子供たち。
しかし 姉の雪と弟の雨は大きくなるにつれ 人を選ぶか 狼を選ぶか 悩んでいく。
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「時をかける少女」「サマーウォーズ」の細田守 監督作品
彼の作品からは 「デジモン」に通ずる電脳的匂いと
「ハウルの城」で得たジブリが持つ「日本の田園地帯」の匂いがする。
そして今回。
宮崎駿が得意とする 「自然と人間の共生」テーマに侵食という印象。
また 実写を使った「自然」の描き方が 新しい息吹を感じさせる。
人間としての道を選ぶか? 狼としての道を選ぶか?
クラスメートの草平との交流から 人の道を歩む 姉の雪
学校になじめず 森の主との出会いから 狼を選ぶ 弟の雨
一緒に悩みさまよいながらも
子供たちの決断を否定することなく 受け入れていく母親の花


細田監督は 「もののけ姫」とはまた違った形の
日本人らしい感覚で 人間と自然との共生を描いている。
好きですね。この映画の匂い。
それにしても 子供たちが巣立ち
まだ30代前半の花は どうしていくのでしょう?
離婚したばかりの 宮崎あおいちゃんに重なる気もしました。