「相棒」で絶好調の水谷豊の単独主演映画。
杉下右京と同じく 家の中でも いつも背広姿なのが気になったが
それ以外は 気弱でまじめな主人公を熱演。なかなか いい映画でした。
HOME 愛しの座敷わらし
左遷で東京から岩手にやってきた主人公一家。住むことにしたのは古民家。
老人ばかりの近所づきあいに戸惑う妻。
東京の学校でのいじめがトラウマとなっている中学生の娘。
ぜんそくで運動が出来なかった小学生の息子。ぼけが始まりだした主人公の母親。
バラバラだった一家が座敷わらしの存在により結びついていく姿を描いた作品。
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安田成美が演じる妻がいい。愚痴も言うが やさしく聡明。
家族を信じ 座敷わらしも怖がらず受け入れる。いくつになってもやっぱりかわいい。
最初は みんな 嫌がった田舎暮らし。それがいつしか 愛着へと変わっていく。
娘役の橋本愛。
オープニングは東京の中学でもらったクラスの寄せ書きを破り捨てるシーン。
しかしラスト近くは 盛岡の中学でもらった寄せ書きを愛しそうに抱きしめるシーン。
その対照的な姿が一家の地元への溶け込み方をあらわす。
そして福をもたらす 座敷わらし。
ビジュアル的には あまりかわいげはないが それも愛嬌。
最後まで見えないのは水谷豊だけ。
でも 一家についてきた座敷わらしを家族同様 受け入れるラストシーンはやさしげ。
大事件が起きるわけではないが 家族の絆を感じさせ ほっこりする映画です