今回の旅行の目的のひとつ。
先祖代々の土地の確認。
20数年前 最後に住んでいた親戚が亡くなって以来 だれも見に行ってない。
名義変更もされてなく 価値もないが 固定資産税は まわってくる。
今年 父が亡くなったことにより 問題化した案件。
場所は あまりにも田舎のため どんな地図でも はっきりしない地域。
行く前に法務局で 公図取り寄せ。
昔 見に行った人と 管轄役所の人の話を参考に 探しに行く。
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山口県某所。
公図で探し当てた場所は森。
20メートル以上の杉が生い茂る
まるで トトロの森。
いくらなんでも 20年で森になるとは思えない。
場所を間違えているのか?
一番近くに住んでるのは100メートルほど離れた家。
声を掛けると顔を出したのは人懐っこそうなおばさん。
〇〇家の土地を尋ねると
古いことをわかるのはおじいちゃんだねと 呼びに行ってくれる。
「あぁ 〇〇おばちゃんの土地かぁ」と 出てきた90歳近くのおじいちゃん。
案内してあげると 長靴を履き始める。
「短い長靴のほうで いいでしょ」という おばさんの声を無視。「耳が遠いのよ」
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連れて行かれたのは やはり あの森。
どこからも入れないと思っていた森を分け入り始める。
50センチは伸びた雑草。所狭しと生い茂る 杉の木。
そして横手からは竹林。
おじいちゃんの長靴の理由を痛いほど理解する。
「ほら あそこ」指差した場所には 建物の残骸
木々にからめとられ とても 近づく気は起こらない。
「猿たちがよく来るのよ」と 後ろから おばさん。
そういえば小さな蛇は2匹ほど見た。自然は豊かそう。
見た目はトトロの森だが 中は 無秩序に木々が生え 荒れ放題。
サツキやメイが迷い込めば 怪我をすることは間違いなし。
映画のような ほのぼのとした雰囲気には ほど遠い。
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実は このあたりは 山口県でも有名な過疎地域。
まわりは数十キロにわたり ひたすら山と田んぼ。
近くには 廃村となった集落が いくつも放置されてる。
隣の家も のぞいたら廃屋。10年前に住人が亡くなって以来とのこと。
あとで 役所を訪ねる。
もう一つ 離れたところにある土地も同じく森になってるとの話。
平地ならまだしも 山の近くにある土地は 木々に飲み込まれてしまうらしい。
過疎地域の実情を思い知りました・・・