評価が極端に分かれてる映画らしい。
コクリコ坂から
ジブリでも ご子息の宮崎吾朗氏の監督作品。
第1作の ゲド戦記が大ゴケしたこともあり 脚本に御大 宮崎駿の名前が並ぶ。
プロダクションをかけての本気さを感じる。
さて舞台は1963年の横浜。
『三丁目の夕日』と同じ
高度成長期直前の皆が貧乏で夢があった時代。
主人公は下宿屋を切り盛りする女子高生。
バンカラの雰囲気が残る
学生会館(カルチェラタン)取り壊しの反対運動と
恋愛模様を絡めたストーリー。
吾朗氏のインタビューの中で
作品を見た宮崎駿氏から
まだ全然ダメと言われたという話が気になる。
作品の雰囲気は ジャンルが違うのだが 『巨人の星』を思い出す。
それも野球以外の部分で。
言葉だけ先走り (とても教育的な) 手も触れない恋愛。
皆 一様に歌を斉唱する生徒たち。周りの大人たちのキャラも型どおり。
ジブリらしい健全さと日活青春映画を混ぜてみました。という按配。
舞台設定の作り込みは丁寧。昭和30年代初頭のノスタルジーは伝わってくる。
しかし ジブリが 得意とする ドキドキ感は伝わってこない。
おそらく 評価の分かれ目は そのあたりにあると思う。
良質の作品を常に期待される ジブリでなければ もっと評価が高く
その反面 興行収入は 低かっただろうと予想される作品。
個人的には 1度見れば納得の映画かなぁ・・・