本1冊 | となりのふくちゃん

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よみました↓



平山令明『暗記しないで化学入門 改訂版』講談社ブルーバックス
「化学は暗記の学問である」と言われる要因となっている、
教科書に並べられる数々の化学反応式。
それらはひとつひとつ覚えるしかないのであろうか。
そんな先入観に待ったをかけるのが本書である。
一見無味乾燥に見える化学反応式も、電子の動きに注目することにより、
統一的にスッキリと理解できる!
化学に苦手意識を持つ人にもこれから勉強する人にもぴったりな一冊!
・・・・・・って感じかなぁ。素晴らしかった!
化学は勉強したいと思っていて、マクマリーの『有機化学』とか買って
勉強を始めていたんだけど、どうもなかなかイメージがわかず、
読み進めることが億劫となり放置してしまってたんだよね。
で、ここら辺の本から始めようと読んだのだが、非常にスッキリしましたな。
全体を通して電子を擬人化しながらユーモア溢れる語り口で書かれてますが、
一方で専門用語や構造式や化学反応式、反応機構もふんだんに用いられています。
参考書よりの読み物という感じですかね。
説明が非常に明快かつ論理的であり、とても理解しやすいですね。
前半では電子軌道の基本的なルールやσ結合・π結合など様々な結合、
そして電子の動きを考える際に重要となる電気陰性度や非共有電子対、
分子の立体構造について解説されてます。
その後、それらの概念がどのように電子の動きに影響しながら
電子が分子の中を動き回ったり、化学反応を実現するかが、
いくつかの例とともに解説されてますね。
後半では、前半で説明した基礎を応用して、化学合成の基本的な戦略や、
その際に触媒の果たす役割などが説明されていて面白さが伝わってきます。
さらに終盤では、物質の色やDNA、酵素などにも電子の動きが関わってくることが
紹介されています。
色々な化学反応が系統立てて書かれているわけではないですが、
入門として相応しい題材を上手に絞って用意していることが伝わってくる良書です。
ってことで、ここから先の話題も勉強したくなる一冊でしたね。
気になる人は、ぜひぜひですね!