
トップ営業のフレームワーク―売るための行動パターンと仕組み化・習慣化/高城 幸司

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ぼくの評価





(元リクルートトップ営業マンが語る営業のノウハウ本。飛び込み営業をしている方は特に必見)
営業という職種は実績を最も重視され、プロセスをあまり見られない傾向があり
他の職種と比べやりがいが大きい部分がありますがその反面、辛いことも多い職種です。
しかしそれでも営業という職業でこれからも生きていきたい!と熱い思いを秘める方にぜひ読んでいただきたいのが本書です。
営業の世界でよく取り上げられるのがリクルートという会社です。
なぜこの会社が営業の世界で有名なのか。
それはゼロから売上を上げていく力を叩き込まれるからだけでなく、ビジネスモデルがそうさせている側面もあります。
フリーペーパーやWebサイトに掲載するクライアントをゼロの状態から始めて、アンテナを張りつつ情報を集め、ひたすら訪問を繰り返し、説得し、顧客へと変えていく。
そのプロセスにはたゆまぬ努力が隠れていて、自己のモチベーションが大きく左右される部分が多いからです。
営業に限らず優秀だと言われる人に共通していることのひとつにモチベーションが常に高いということが挙げられます。自分でモチベーションをコントロールできる人というのは仕事に対する強い責任感を持っているだけでなく、仕事に関係することへの知識に強い興味・関心を持っているのも特徴的です。
そのためリクルート出身者が会社を創業したり、即戦力として他の企業へ転職したりと活躍しているのはリクルートで培うことのできるノウハウがそれだけ大きいのだと思います。
前回のドラッカーが語っていた「成果をあげる者」という項目と本書の高城さんによる成果をあげ続ける営業の2つの共通点は成果をあげる人に共通しているのは、自らの能力や存在を成果に結びつけるうえで必要とされる習慣的な力であるということです。
つまり来る日も来る日も訪問を続け、やがて顧客へとつなげていく努力の積み重ねに勝るものはないということです。
このフレーズを知るだけでも、本書を読まずとも営業にとっては価値のあることだと思います。
ではここで、本書の構成を紹介したいと思います。
第1章 あなたは営業を誤解していないか?
第2章 考えない営業のワナに陥っていないか?
第3章 考える営業には3つの原則がある
第4章 考える営業に変える5つのステップ
第5章 失敗の課題発見から更なる能力アップを目指す
第6章 考える営業と業績はリンクして高めることができる
第7章 考える営業を繰り返すと「なりたい自分」が見えてくる
第1章 誤解
1.専門性が低い簡単な仕事である
2.運とカンと人脈に頼れば十分である
3.商品知識の勉強さえすれば十分である
第2章 ワナ
1.努力をあきらめた悠々営業で時間を過ごす
2.経験が邪魔をしてネガティブ営業になる
3.何事にも保守的な馴れ合い営業になる
第3章 3つの原則
1.経験をパターンに変える
2.行動を「ルール」に変える
3.商談を「ゲーム」に変える
第4章 5つのステップ
1.営業のプロセスを把握する
2.成功パターンを分析する
3.基本行動をルール化する
4.商談管理をゲーム化する
5.周囲との共有を図る
第5章 能力アップの道
1.商談が動かない場合の課題解決
2.商談進行が遅い場合の課題解決
3.商談が失敗した原因の分析
第6章 業績
1.1つの仕事から横展開する
2.難攻不落の商談を決める
3.継続的に売れ続ける
第7章 見えるキャリア
1.スケールの大きな商談機会
2.営業戦略を策定するチャンス
3.多様なキャリアの可能性
ここまでの構成を知るだけで本書が語ろうとしている内容がある程度は把握できると思います。
継続は力なり。
努力は人を裏切らない。
会社の業績や売上を支えているのは間違いなく営業だと思います。
ぼくも新卒から営業として様々な人に会い、商談し、いろいろな経験をしてきました。
このような営業のノウハウに関連することはこれまで専門書ではなくビジネス雑誌で済ませていたのですが、本書は書評と目次を見て、初めて買って読んでみようと思った本でした。
読み終えた今では本書に出会えて本当に良かったと思っています。
営業にとっては、人との出会いも大事ですが、こういった貴重な書物との出会いも大事にしていきたいものです。
※最後にひと息
花火が綺麗な季節になってきました

これを今読んでくださっているあなたの街ではどんな花火が上がっているのでしょうか

と、いうことで最後にこれを。
