大逆転勝利
藤井聡太叡王が菅井竜也八段の挑戦を受ける、第8期叡王戦5番勝負第3局が6日、愛知県名古屋市の「か茂免」で行われ、先手の藤井叡王が163手で勝ち、対戦成績を2勝1敗とし、3連覇へあと1勝としました。
千日手打開の99手目
厳しい中盤が続く中、局面は千日手模様に進んでいきました。後手の98手目、7筋の桂打ちに対し、叡王は同飛と飛車を切って打開しました。しかし、この手は形勢を大きく損なう悪手に鳴ってしまいました。その結果、後手の7筋から猛攻を受ける展開になったのです。
受け一方の角打ち
後手が優勢の局面。117手目、藤井叡王は、敵陣2筋に受けの角を打ち込みました。この角打ちに対して、ABEMAの中継の藤井猛九段は、「受け一方の手なのに、最後まで利いていた。結果的に勝因となったすごく良い手」と称えています。
この角打ちの直後、後手は9筋の歩を突きました。しかし、この手が大悪手。形勢は、互角に戻ってしまいました。
1分将棋の攻防
両者1分将棋となり、徐々に形勢が先手に傾いていきました。このことについて、菅井八段は「1分将棋になってから悪い手が続いたと思う」と秒読みに追われて、苦しい展開になったことを敗因の一つに挙げています。
最後は、藤井叡王が、後手玉を即詰みに討ち取りました。
防衛なるか
第4局は5月28日、岩手県宮古市「浄土ケ浜パークホテル」で開催されます。