「人体に影響なし」の7つの嘘:原発推進派の巧みな言葉にだまされるな
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(1)直ちに健康に影響がでないから安心?
原発事故の放射能はもともと直ちに影響を出すものではなく、数年~10年以上たってガンになったり白血病や遺伝障害を引き起こすもの。つまり長期的なリスクの増大こそが問題なのだ。「ただちに」という言葉を聞いたら、「後で危ない」と読み替えるのが正解。
(2)放射線の量は大したことないから安心?
原発事故の場合、放射性物質の体内被曝が問題なのであって、単なる放射線による体外被曝と話を混同すべきでない。空間上の放射線量を見ていても放射性物質がどれだけ飛んできているかは分からない。被曝量は物質と人体との距離の2乗に反比例するため、短い放射線しか出さない(つまり空間線量に影響を与えない)物質が呼吸などで臓器に付着してしまった場合は、その地域の放射線量とは無関係に、体の内部から大きな被曝量を受けつづける。
(3)飛行機やCTや自然放射線などと比べても小さいから安心?
原発推進派が最も宣伝に力を入れてきたのが、レントゲンや日常の被ばくとの比較を示したあの図表だ。そうした日常的外部被曝と体内被曝とを比較することがいかに間違っているかについては上述した。ここでは体外被曝に話を限定しよう。自然被曝はもともと基準値の計算から除外されているので比較対象にならない。レントゲンやCTなどとの比較で問題なのは、「毎時」「年間」「毎回」という単位のごまかしである。誰もが少し考えれば、1回限りの被曝量と毎時の継続的被曝量を比較しても意味がないことに気づくはずだ。人工放射能からの年間被曝の許容量はICRP(国際放射線防護委員会)の基準で年間1000マイクロSvであり、これを年間総時間数8760で割れば、0.11マイクロSv/毎時が1時間単位の許容値だということが分かる。ところがマスコミではこの0.11μSv/毎時という値をほとんど耳にしたことがない。東京では放射線が下がったと言われる3月17~27日の水準でも0.11マイクロSv/毎時以上の警戒水準が続いている。
(4)一年間ずっと飲み続けなければ安全?
水・食品の体内被曝についてもこういう議論がよくされるが、間違っている。第一に、体内被曝の場合はごく微量の放射性物質であっても摂取すればするほどリスクは上昇するので、ここまでは被害ゼロなどと断言できるラインなどもともと存在しない。第二に、ホウレンソウなど各品目の基準は、その品目だけを摂取した場合という現実にはありえない想定に基づいて計算された値だ。例えば3 月19日に茨城のホウレンソウからは15000ベクレル/kg、福島の牛乳から1500ベクレル/kgの放射性ヨウ素が検出されたが、これらを汚染水と同時に摂取すればすべての品目から摂取した放射性物質の合計が問題になる。仮に個々の品目の基準値をすべてクリアしている場合でも、総量で考えれば1年よりもはるかに短期間で許容量を超えることが十分に想定される。
(5)川や海で希釈されるから安全?
大量の放射性物質が首都圏にまで降り積もっている事実と、大量の高濃度放射能汚染水が海に垂れ流されている事実はもはや隠しきれなくなったが、東電や原子力委などは、川や海にあるたくさんの水で薄まるから魚なども大丈夫だと言っている。これは生態濃縮という科学的常識を無視した議論だ。水の汚染を1倍とすると、プランクトンの体内ですでに2000倍、魚の体内では15000倍、鳥などの卵に至っては100万倍に濃縮された放射能が検出された事例がある。生体濃縮された放射能を食べることで深刻な体内被曝が起こること、とりわけがん細胞が最も成長しやすい子供や若者に食べさせさせることがいかに危険であるかを、大人はもっと危機感をもって考えるべきだ。
(6)ヨウ素の半減期は8日だからそろそろ安心?
時間とともに線量は減っていくがゼロになるわけではなく、半減期を過ぎても放射性物質は半永久的に放射線を出し続ける。セシウム137は半減期が30年なので長期間高濃度放射線を出し続ける。その他の放射性物質(コバルト、トリチウム、プルトニウムなど)の測定値は一般公開されていないので、そもそもデータが得られる放射能汚染は氷山の一角に過ぎない。3号機はプルサーマルなのでプルトニウムを出す可能性があり、角砂糖5つ分で日本が全滅するというプルトニウム239の半減期は24000年だ。
(7)とにかく全部で年間1ミリシーベルト以下に抑えれば安心?
これも不正解。1000マイクロSv/年は原発推進派の国際団体であるICRPの基準であって、それは2万人に1人が被曝によるガンで死亡するレベル、つまりリスクがゼロになるラインではない。放射能被ばくにリスクがゼロとなるラインなどはなく、微量でも被ばくすれば健康リスクは高まっていく。
※ベクレル(Bq)とは放射性物質の量を示す単位で、一定の量(1kg・1リットル)あたりのベクレル値が用いられる。シーベルト(Sv)とは放射線の強さ(被曝量)を示す単位で、一定の時間(1時間・1年など)あたりのシーベルト値が用いられる。1Sv=1,000ミリSv=1,000,000マイクロSv。
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(1)直ちに健康に影響がでないから安心?
原発事故の放射能はもともと直ちに影響を出すものではなく、数年~10年以上たってガンになったり白血病や遺伝障害を引き起こすもの。つまり長期的なリスクの増大こそが問題なのだ。「ただちに」という言葉を聞いたら、「後で危ない」と読み替えるのが正解。
(2)放射線の量は大したことないから安心?
原発事故の場合、放射性物質の体内被曝が問題なのであって、単なる放射線による体外被曝と話を混同すべきでない。空間上の放射線量を見ていても放射性物質がどれだけ飛んできているかは分からない。被曝量は物質と人体との距離の2乗に反比例するため、短い放射線しか出さない(つまり空間線量に影響を与えない)物質が呼吸などで臓器に付着してしまった場合は、その地域の放射線量とは無関係に、体の内部から大きな被曝量を受けつづける。
(3)飛行機やCTや自然放射線などと比べても小さいから安心?
原発推進派が最も宣伝に力を入れてきたのが、レントゲンや日常の被ばくとの比較を示したあの図表だ。そうした日常的外部被曝と体内被曝とを比較することがいかに間違っているかについては上述した。ここでは体外被曝に話を限定しよう。自然被曝はもともと基準値の計算から除外されているので比較対象にならない。レントゲンやCTなどとの比較で問題なのは、「毎時」「年間」「毎回」という単位のごまかしである。誰もが少し考えれば、1回限りの被曝量と毎時の継続的被曝量を比較しても意味がないことに気づくはずだ。人工放射能からの年間被曝の許容量はICRP(国際放射線防護委員会)の基準で年間1000マイクロSvであり、これを年間総時間数8760で割れば、0.11マイクロSv/毎時が1時間単位の許容値だということが分かる。ところがマスコミではこの0.11μSv/毎時という値をほとんど耳にしたことがない。東京では放射線が下がったと言われる3月17~27日の水準でも0.11マイクロSv/毎時以上の警戒水準が続いている。
(4)一年間ずっと飲み続けなければ安全?
水・食品の体内被曝についてもこういう議論がよくされるが、間違っている。第一に、体内被曝の場合はごく微量の放射性物質であっても摂取すればするほどリスクは上昇するので、ここまでは被害ゼロなどと断言できるラインなどもともと存在しない。第二に、ホウレンソウなど各品目の基準は、その品目だけを摂取した場合という現実にはありえない想定に基づいて計算された値だ。例えば3 月19日に茨城のホウレンソウからは15000ベクレル/kg、福島の牛乳から1500ベクレル/kgの放射性ヨウ素が検出されたが、これらを汚染水と同時に摂取すればすべての品目から摂取した放射性物質の合計が問題になる。仮に個々の品目の基準値をすべてクリアしている場合でも、総量で考えれば1年よりもはるかに短期間で許容量を超えることが十分に想定される。
(5)川や海で希釈されるから安全?
大量の放射性物質が首都圏にまで降り積もっている事実と、大量の高濃度放射能汚染水が海に垂れ流されている事実はもはや隠しきれなくなったが、東電や原子力委などは、川や海にあるたくさんの水で薄まるから魚なども大丈夫だと言っている。これは生態濃縮という科学的常識を無視した議論だ。水の汚染を1倍とすると、プランクトンの体内ですでに2000倍、魚の体内では15000倍、鳥などの卵に至っては100万倍に濃縮された放射能が検出された事例がある。生体濃縮された放射能を食べることで深刻な体内被曝が起こること、とりわけがん細胞が最も成長しやすい子供や若者に食べさせさせることがいかに危険であるかを、大人はもっと危機感をもって考えるべきだ。
(6)ヨウ素の半減期は8日だからそろそろ安心?
時間とともに線量は減っていくがゼロになるわけではなく、半減期を過ぎても放射性物質は半永久的に放射線を出し続ける。セシウム137は半減期が30年なので長期間高濃度放射線を出し続ける。その他の放射性物質(コバルト、トリチウム、プルトニウムなど)の測定値は一般公開されていないので、そもそもデータが得られる放射能汚染は氷山の一角に過ぎない。3号機はプルサーマルなのでプルトニウムを出す可能性があり、角砂糖5つ分で日本が全滅するというプルトニウム239の半減期は24000年だ。
(7)とにかく全部で年間1ミリシーベルト以下に抑えれば安心?
これも不正解。1000マイクロSv/年は原発推進派の国際団体であるICRPの基準であって、それは2万人に1人が被曝によるガンで死亡するレベル、つまりリスクがゼロになるラインではない。放射能被ばくにリスクがゼロとなるラインなどはなく、微量でも被ばくすれば健康リスクは高まっていく。
※ベクレル(Bq)とは放射性物質の量を示す単位で、一定の量(1kg・1リットル)あたりのベクレル値が用いられる。シーベルト(Sv)とは放射線の強さ(被曝量)を示す単位で、一定の時間(1時間・1年など)あたりのシーベルト値が用いられる。1Sv=1,000ミリSv=1,000,000マイクロSv。