こんにちは。先日、人間ドックを受けてきた、筆耕士で書道家の清水克信です。

 

50歳を過ぎると、やはり身体のメンテナンスは大切ですね。

 

さて、そんな健康第一の清水ですが、書道の技術にも“メンテナンス”が必要だと思っています。

 

ずっと筆耕の仕事ばかりしていると、どうしても自分の癖が強くなってしまうので、時間がある時には古典の臨書をしています。

 

本来、古典の臨書は半紙に大筆でしっかり書くのが王道なのでしょう。

 

しかし、横着者の僕は、小筆でササッと臨書することが多いです。

 

今回は、通信講座の添削後に、その流れで古筆を書いていました。

 

※通信講座の添削

※通信講座の添削

 

添削では朱墨を使うのですが、毎回少し余りますよね。

 

せっかくなので、その朱墨を使って軽く臨書しています。

 

※硯に入った朱墨と筆

※硯に入った朱墨と筆

 

僕がよく練習している古筆は、伊予切和漢朗詠集 です。

 

細かい説明をすると長くなるので省略しますが、伊予松平家が所蔵していた平安時代の美しい仮名の名品ですね。

 

※伊予切和漢朗詠集の臨書

※伊予切和漢朗詠集の臨書

 

この古筆の好きなところは、とにかく書風が素直でオーソドックスなところです。

 

古筆によっては個性が強く、「これは上級者向けだなあ」と感じるものもありますが、伊予切は比較的入りやすいと思います。

 

漢字もかなも、基本がしっかり学べるので、初心者の方にもおすすめしやすい古筆です。

 

僕が伊予切を書き始めたのは、もう10年以上前。

 

書写検定の講習会に参加した時、講師の先生が「伊予切をやるといいですよ」と薦めていたのがきっかけでした。

 

講習会の帰りにすぐ購入し、実際に書いてみたら、とにかく気持ちが良かったんですよね。

 

以来、ずっと好きな古筆のひとつです。

 

ちなみに、この伊予切には、日本国国家 君が代 の元ネタも収録されています。

 

※君が代に元ネタの臨書

※君が代に元ネタの臨書

 

冒頭部分は「君が代」ではなく、「我が君」になっています。

 

祝いの歌として収録されていたようですね。

 

意味については諸説ありますが、「あなたと過ごすこの世界が末永く続きますように」という、非常にロマンチックな歌です。

 

つまり、日本の国家の元になった歌は、もともとラブソングだったとも言えるわけです。

 

なんとも平和で雅な国ですね。

 

そんな背景を知るのも、古筆の面白さだったりします。

 

兎にも角にも、古筆の臨書は、小筆上達に本当に効果があります。

 

特に、細楷や実用書道をやっている方には、とてもいい練習になります。

 

もし「何を臨書すればいいかわからない」という方がいましたら、伊予切を始めてみてはいかがでしょうか。