夜が深まり、優しい静けさが森を包み込んでいた。
ふと目を覚ましたシクシクは、仲間たちが穏やかな寝息を立てているのを見て、小さく微笑んだ。
眠れないわけではないけれど、少しだけこの静かな夜を味わいたかった。
小さな泉のそばに座り、星空を見上げる。
すると、かすかに衣擦れの音が聞こえ、ノワノワが静かに隣に座った。
「あれ、ノワノワ。まだ起きてたんだ。」
「…まあな。」
ノワノワは少し沈黙した後、小さく口を開いた。
「お前は本当にワクワクを信じてるんだな。」
シクシクは頷き、静かに答えた。
「うん…。でも、僕も最初から信じてたわけじゃないよ。自分には何もないって、ずっと思ってた。」
ノワノワはじっと泉の水面を見つめながら、低く呟いた。
「俺は、ずっと何かのせいにして生きてきた。環境や運命、自分の弱さ…。」
シクシクは黙って耳を傾けていた。
「だが、お前たちを見てると、本当はそんなの関係ないのかもしれないって思えてくる。」
シクシクは優しく笑った。
「ノワノワ…。僕も前はそうだったよ。でもゼンシーナが言ってたんだ。『どんな場所にいても、心がワクワクするかどうかは自分次第だ』って。」
ノワノワは小さく笑みを浮かべ、頷いた。
「ふっ…あいつらしい言葉だな。」
二人はしばらく静かな沈黙を楽しんでいた。
そのとき、泉の向こうで何かが微かに動いた。
「…ん?何かいるぞ。」
目を凝らすと、小さな淡い光がふわりふわりと泉の周囲を漂い始めていた。
「わぁ、綺麗…。」
シクシクが呟くと、その光はゆっくり近づいてきて、優しく二人を包み込むように漂った。
ゼンシーナが静かに近づき、柔らかく囁いた。
「素敵ね。この光、みんなの心が少しずつ変わってきてるから、見えたのかもしれないわ✨」
ノワノワは素直にその美しい光を見つめていた。
「…確かに、悪くないな。」
ゼンシーナは微笑み、空を見上げて言った。
「次に向かう場所では、きっと今までより深いところで、自分と向き合うことになるわ。」
シクシクはその言葉に静かに頷いた。
「うん…。でもきっと大丈夫だよね。」
ゼンシーナは優しく答えた。
「ええ。みんなが自分を信じてれば、何があっても乗り越えられるわ✨」
静かな夜はゆっくりと更けていき、小さな光は再び森の中へと優しく消えていった。
──次の旅はすぐそこまで近づいている。
それでも今は、この穏やかなひとときをもう少しだけ感じていたかった。
🌟 つづく!
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