ポケモンと「SYNC」
脳波との「SYNC」は時に悪影響を及ぼすこともある。
先日「テンポ116」に関するエントリーを書いたが、それは「SYNC」を上手く活用した例。
「SYNC」の恐ろしい面が出たのが数年前の「ポケモン」事件。
1997年12月にそれは発生した。
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視聴者は真っ白な爆発シーンの後に、赤、白、青の光がさながらストロボのように、毎秒12回の割合でフラッシュするシーンを5秒間も見せ付けられることとなった。それを見ていた子供たちは直ちに気分の不調を訴え始め・・・(中略)
真相はどうやら、脈動する万華鏡のような光の炸裂によって引き起こされた強烈な光刺激が、光過敏性てんかんの発作を誘発する引き金になったことらしい。
(以上「SYNC」より)
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この現象について正確な原因はわからないが、脳波と光が同期することにより、てんかんの発作を誘発したという考え方も出来るということ。
「SYNC」は意図的に引き起こされるものではないため、予測が難しいようである。
何のために同期するのか
[ホタルはなぜ一斉に発光するのか?]
[説-1]:最古参の解釈「ビーコン理論」
・一斉に発光することで、オスのホタルは誘引信号を強調する。メスのホタルがその光を見逃さないように、それをジャングル全体に何マイルにわたって放っているのである。
・「棚ボタ」の得をするオスが出てくる可能性がある。他のオスとよく似た個体の場合、メスが混乱して交尾相手を間違うことを期待している。
[説-2]
同期現象とは、「強調」ではなく「競争」の表れである。ホタルの個体はどれも、自分が真っ先に発光しようと懸命になる。全ての個体がこれと同じ戦略を取れば、同期現象はおのずと生じる。
(以上「SYNC」より)
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本書によると、[説-2]が最新理論であるらしい。
「競争」の過程で現れる「SYNC」といえば、「競馬」のゴール前でみられる「脚色が同じになった(※)」という現象もこれに近いものであろうか。
(※)例えばゴール前で2頭の馬のマッチレースとなった場合、脚を運ぶピッチ・歩幅が両者同じになってしまって差が縮まらないこと
人間でも「競争」の緊張状態の中での「SYNC」って結構ありそうだ。例えばジャンケンでも妙にあいこが続くとき。これも「SYNC」?
個人的には「棚ボタ」狙いの「SYNC」って素敵だと思うが。
尼崎脱線事故に関連する「SYNC」
25日に発生したJR福知山線脱線事故。
亡くなられた方々のご冥福をお祈り致します。
そしてその後同様のトラブルが発生。
[4月26日]
JR千歳線で65mオーバーラン(運転士が停車駅であることを確認していなかった)
[4月29日]
羽田空港閉鎖滑走路への誤進入(管制官18人全員が滑走路閉鎖を失念)
しかもJR西日本では25日以後5日連続でオーバーラン(8件目)が発生しているとのこと。(29日現在)
2度あることは・・・どころではない。
また、尼崎脱線事故と羽田空港誤進入について、詳しい原因は未だ調査中とのことだが、両者とも「一人の起こしたミス(又は考え)に周囲の人間が引き込まれた」という現象がみられる。
JRの件では運転手の提案に乗ってしまった車掌がいた。
羽田空港では管制官18人全員が誤指示を指摘せず。(本当に忘れていたのか?)
「ありえない」瞬間を引き起こすのは、組織化された集団の中での【個の喪失】か。注目するところかもしれない。
SYNCの活用事例 「テンポ116」
「テンポ116で呼吸・歩行を行なえうことで脳内にはアルファ波が生まれ、緊張から開放される。より潜在能力を発揮しやすくなる。」
(→こちらの記事 もよろしく)
イチロー、タイガー・ウッズ等も無意識の内に取り入れているというテンポ116。
能動的にSYNCを引き起こし、活用している事例でしょうか。
ご参考までに→ テンポ116に関する書籍
「同期現象(SYNC)」って?
生物の同期現象は様々なところで現れています。
・幾万とも知れぬホタルが一定の間隔をおいて規則正しく点滅する
・四六時中一緒にいる女性の友達同士や職場の同僚との間で、月経周期が一致してしまう
・数百万もの細胞が病的な周期を見せることで生じるてんかん発作
また、同期現象は、無機物の間ですら生じる可能性があります(例:月の自転周期は地球の潮汐作用の影響を絶えず受けることで、公転周期に同期してきた)。
(以上「SYNC」
より)
同期現象の詳しいメカニズムについては上記の書籍を読んで頂く事として(勉強不足で上手く説明出来ませんので)、このブログでは実際に起こる同期現象について考えていきます。
科学分野の知識は全く無いので、簡単に事実を整理するだけの作業になるかもしれません。
今後ともよろしくお願い致します。