・007最新作、そしてダニエル・クレイグの最終作。伝統あるシリーズに初めて起用されたのはアクション映画の巨匠ハンス・ジマー。


全体としてジマーの新境地といえるほどの真新しさはないが、純粋に「ダークナイト」「インセプション」のようなジマーのアクションスコアの新作が聴けるというのは喜ぶべきことでしょう。


・基本はジェームズ・バンドのテーマを上手くアレンジしながら、新たなモチーフを織り交ぜつつ展開する。

BGMにはもってこいである。


「Matera」は美しいモチーフ。

デビッド・アーノルドが「カジノロワイヤル」以降の新生007のために作曲したヒロインのテーマ風でもあり、あるいわ元祖007の作曲家ジョン・バリーの作品(「愛と哀しみの果て」、「野生のエルザ」)を連想させるような曲で、潤い豊かな美しいメロディー。


以降、硬質なテクスチュア、シンセの打ち込みがリードするいつものジマーのアクションスコアが続く。

「Norway chase」など、シンセの重低音に男性コーラス交えたいつものジマー節が炸裂。


それこそ「ザ・ロック」や「ドロップゾーン」、「ピースメーカー」のジマー。

極めてスリリングであり聞いていて昂るものがある。


中には「Cuab chase」のようにカリブ海を演出するような陽気なギター、そしてジャジーな響きを織り交ぜたアクションスコアもあり、変化が聞いていてとても良い。


特に終盤はドラマティックなスコアが多い。

「Home」で聴かれるような男泣きのモチーフをオーケストラ主体に聞かせる。

このところ実験的な無機質なスコアの多かったジマーであるが、感情に直接訴えかけるようなスコアの復活に喜びファンとして喜びたい。


・メロディー指数:6/10

・燃え指数:7/10