社会のデジタル化、おおいに進めるべし | 隠居ジイサンのへろへろ日誌

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九州北部の街で、愛するカミさんとふたり、ひっそりと暮らしているジイさんの記録

午前中、糖尿病の主治医のところへ。1か月に1回の検診です。きょうは、特段変わったこともなく、聴診器を当ててもらい、血圧を測ってもらい、薬の処方箋を書いてもらうだけの日でした。

・・・そうそう、先生いわく「厚生労働省からのお達しで、生活習慣病の患者さんは、医療計画書というのを作らないといけなくなったんですよねぇ、6月から」とめんどくさそうに言っています(笑)。

身長と体重測定、日ごろの食事や運動について聞き取りがあり、血糖値やコレステロールの目標値が示されました。医師・患者双方で内容確認するため、患者自身の署名が必要なんだとか。

↓ こんなのです。

不摂生な人間には、お上もいろいろと心配りをしてくれますなぁ。

自省と自戒と自嘲を込めて言えば、生活習慣病というのは「不摂生の成れの果て」。そんな成れの果ての我が身を気遣ってくれるなんて、お上の慈悲の、なんとありがたいことか。

・・・そんなお上の慈悲に涙してたら、待合室に新しい張り紙が出ているのに気づきました。

「マイナ保険証のすすめ」です。

へへへへへ~。

この病院でマイナ保険証を使っているのを見たのはかなり前のこと。よぼよぼのおばあちゃんが受付のお姉さんにあれこれと教えてもらいながらやっていたのを1回見ただけ。そもそも、受付のお姉さんから、マイナ保険証の機械を使うようお願いされたこともありません。いつも紙の保険証だけでOKです。マイナカードは持ってますが、持ち歩いてはいませんし。

1か月に1回、もう何年もこの医院に通っていますから、そもそも、顔パスでも受付けてくれます(笑)。

まあ、いつかはマイナ保険証に切り替える必要があるのでしょうけどね。

 

・・・張り紙の下のほうに、こんなことが書いてありました。

 

・・・医療DXを通じた質の高い医療の・・・

マイナ保険証を使ってほしいという勧誘文句です。

えっと、「医療DX」ちゃなんやろか?

「医療DX」という言葉の意味を、すくなくともわたしは知りません。寡聞にして小生不明なりであります。「D」というのはたぶん「デジタル」でしょうね。それくらいは想像がつきますけど、「X」ちゃなんやろか。まさか「DX]は、デラックスじゃないよね(笑)。

この医院に来る患者の半分以上は、わたし(67歳)と同じかそれ以上の年齢のお年寄りです。「医療DX」ということばの意味を知っている人がどれくらいいるのでしょうか? 身内でしか通用しないような勧誘文句を用いて、どれくらいの宣伝効果があるのでしょうか? 

河野太郎さん、この張り紙見たことある?

 

ちなみに、厚生労働省のホームページで「医療DX」を調べたら・・・

医療DXとは、保健・医療・介護の各段階(疾病の発症予防、受診、診察・治療・薬剤処方、診断書等の作成、診療報酬の請求、医療介護の連携によるケア、地域医療連携、研究開発など)において発生する情報やデータを、全体最適された基盤(クラウドなど)を通して、保健・医療や介護関係者の業務やシステム、データ保存の外部化・共通化・標準化を図り、国民自身の予防を促進し、より良質な医療やケアを受けられるように、社会や生活の形を変えることです。
とありました。(コピペしたので、字句に間違いありません)。

ああ、そうかそうか、そりゃいい制度やな・・・って、一回読んだだけでは頭に入ってこんですばい。そもそも、日本語としてわかりにくいですばい、お役人様。

こうやって、お上から意味不明瞭なこと言われて、税金が上がっていくんやろな。それにしても、「全体最適された基盤(クラウドなど)」ってどんな意味なんやろ?

そもそも、「DX」というのが、「Digital Transformation(変化、変形、変質の意)」の略というのがよくわからん。「Digital Transformation」の略なら「DT」やないか。TよりXのほうがかっこいいけんか? 日本語で書いてくれ! 「医療制度のデジタル化」でいいやん。略して「医デジ」。または「医療制度の電子化」、略して「医電」。

・・・なんていうお馬鹿なことを考えながら、きょうも顔パスで検診終わり。

 

べつにわたしは、社会のデジタル化に反対しているわけではありませんよ。公的制度のデジタル化で、税負担の公平性、各種施策の効率化とスピード化、事務手続きの簡略化などが図られ、利便性が向上し、受益者負担の軽減と働く人の苦労が減るならとてもいいことだと思っています。これホント。

「笛吹けど踊らず」にはなにか原因があるはず・・・そもそも、政府のやることに国民が信用をおいてないとか(苦笑)。

マイナ保険証は、まだまだ混乱するやろなぁ。

今度、病院に行ったとき、やってみよっと。

おっと、暗証番号、なんやったっけ?

 

話は変わりますが、先日、市役所から今年度の国民健康保険料の改定通知がきました。

わが家はジジババふたり家族で、なんと月額2万円超え! 前年より3000円以上あがっています。年金改定額の半分は保険料の増額で吹っ飛びました。

まあ、これが超高齢化社会の宿命っていうことでしょうね。

デジタル化推進したら、保険料が安くなるんやろか?