この本は、モノと人との付き合い方を紹介した本です。副題の「天使のように軽やかに」というのは、隠居じいさんには少々似つかわしくないような・・・(笑)。
人間には、3つの側面があるといいます。
・メンタル(精神)
・エモーション(感情)
・フィジカル(肉体)
この3つの側面の関係性をざっくりと表せば、
①日常生活(=フィジカル)を軽くすれば、行動(=エモーション)は大きくなる。
②行動(=エモーション)が大きくなると、心(=メンタル)も軽くなる。
③その結果、繊細で、情熱的で、上品に、深く生きることができる
といいます。
では、その生き方を、モノと人との付き合い方の関係(=モノ選び)において適用するには、具体的にどのようにすればいいのか?
著者が訴えるモノ選びの基準は、
①軽いこと
②小さいこと
③使いやすいこと
衣・食・住で使うモノをこの3条件で選べば、行動も心も軽くなり、生活も豊かになると説きます。
著者はフランス生まれの大学の先生(女性)。1年の半分をパリと京都で暮らしているとか。京都で暮らすうちに日本の「軽い」「小さい」「使いやすい」衣食住の暮らしに感激し、生活全般でこの3条件を実践することとなり、その意味と、実際の部屋・モノを本の中で紹介しています。
・小さなテレビとソファだけのすっきりした居住空間、
・軽くて使いやすい清水焼のマグカップ、
・100円ショップの軽いフライパン、
・友人が来たときのおもてなしセット、
・ガーゼのタオル、
・和紙でできた菓子皿、
・エルメスの手帳、
・韓国製のきれいな布団、
・収納力のある旅行鞄、
・手のひらサイズのノート・・・
・
・
フランス人女性の書いた暮らしの本なんですが、ボディケアと美容に関することは書いてあるのに、洋服やファッションについてはまったく触れられていません。フランス人女性は、自分のおしゃれに自信があるから、他人に口出ししないのかな(ヘンケン)。
そうやなぁ。
わたしも、軽いのがよくなりました。重いジーパンはもう穿かんし、防寒はウルトラライトダウン、フライパンはニトリの超軽量フライパン、家は団地で、車はヴィッツ・・・。
体重が軽くならんのが困り者(笑)。
モノと人との関係はどうあるべきか、軽やかで豊かな生き方とはなにか、それを具体的に暮らしに生かすにはどうしたらいいか、その指標がしっかりと書かれたいい本でした。