【最終回】福岡市内の某商店街におけるマスク装着率の調査結果(第50回) | 隠居ジイサンのへろへろ日誌

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九州北部の街で、愛するカミさんとふたり、ひっそりと暮らしているジイさんの記録

2020年1月、日本で第1号の新型コロナウイルス感染者が見つかって以来、4年近くが経過しようとしています。その間、外国人の入国制限や隔離措置といった防疫措置や、3密回避・ソーシャルディスタンス・手洗い・マスク着用・テレワークの推奨・ワクチン接種などの感染対策が推奨されてきましたが、人類の浅薄さをあざ笑うかのようにコロナ感染者が地球規模で爆発的に増えつづけ、世界中がパンデミックに陥りました。

 

この未曾有の危機に対して、庶民はどう感じて、どう対処してきたのでしょう? 

その意味を考えるひとつの指標として、自分が住んでいる近所の商店街で「コロナ対策としてマスクをしている人がどれだけいるのか?」の定点観測を4年間つづけてきました。

 

現在までのコロナ感染者数(陽性と判定された人だけ)は下表のとおり。

(ネットから引用)

日本のこれまでの感染者数は約3380万人。日本の人口(1億2570万人)の4人に1人以上(26.9%)が感染したことになります。未検査・未届け・自覚症状がなかった人なども含めるともっと多くの感染者が発生していると思われます。

皆さん自身も感染したかもしれませんし、皆さんのまわりにも感染者がいるのではないでしょうか。わたしもカミさんも未感染ですが、近所に住んでいる孫娘(小3)が感染しました。

 

ウイルス感染症は、行事や季節による変動、人混みの粗密、感染対策の強弱、ウイルスの変異などで、感染状況に波があるようです。現在までのコロナ感染の波は8回です。

↓ 発生時から今年の5月までの感染の波。

(NHKホームページから引用)

 

↓ 第7波から第8波の状況。いまは第8波がおさまりつつある状況です。

(NHKホームページから引用)

 

その時々で、感染拡大防止のための措置が考えられてきました。

経済活動を止めずにどう感染拡大を防ぐのか? コロナに対して政府が国民に推奨したさまざまな措置については、コロナ対策会議の尾身会長がいうように、今後の歴史が評価するということになるでしょうね。

まぁ、そういう大きなことは歴史家に任せることにして。

一般ピープルは、コロナの流行の波に対して、実際の行動としてどう反応したのか?

それは、現場でのマスクの装着状況に直に反映されているように思えます。

さて、どうい流れになっているのか?

 

今年3月にマスク装着が自己判断とされ、5月にはコロナが感染症5類に引き下げられ、マスコミ報道も激減、今年の春先までは9割を超えていたマスク装着率も急降下しました。

とても正直な反応ですね。

 

11月5日現在のわたしの調査では、商店街でマスクをしている人の割合は4人に1人ほど。まだ完全には元に戻ってはいません。2割以上の人がマスクをしている理由は、現在流行中のインフルエンザの影響が考えられます。

↓ 福岡県ではすでにインフルエンザ注意報が発表されていて、学級閉鎖もあるようです。

(福岡県庁ホームページから引用)

 

ここ数回のマスク装着状況の調査結果から見て、マスクをする理由が、コロナに伴うものとは別の要素・段階に入っているのではないかと思料されます。

例えば、

①屋外で、コロナ禍以前にマスクをしていた人は、

・喘息、気管支炎、花粉症など喉や鼻に基礎疾患のある人のみ

②コロナ禍以降にマスクをすることになった人は、コロナ禍以前にマスクをしていた人に加え、

・コロナやインフルエンザの感染防止のため
・マスクをすることによる安心感を得るため
・この数年間でマスクをするのが習慣になったため
・マスクをしないで顔をさらすのが恥ずかしくなったため
・お化粧をしたくないため(笑)。

ウイルスへの感染対策という疫学的な理由とともに、マスク装着に対する社会的・心理的な要因も加わっているのではないでしょうか。その端的な例として、マスクの着用に関して、「マスク警察」とか「同調圧力」という言葉が流行りましたよね。一部には、いまだにそれが尾をひいている感じもします。

これまでの調査の感触として、今後もマスクの装着率がゼロになるとは想定できません。上記のようなマスク常用者は、今後も長期間にわたって2割程度は残るのではないかと推測しています。

本年5月の5類移行に伴って、政府も国民もマスコミも、社会全体がコロナ対して急速に無関心になってきてるのを感じます。

なにごとも、のど元過ぎれば・・・ですね。

今後、コロナ感染者の激増がない限り、「新型コロナを理由とするマスクの装着率」は大きく変動することはないでしょう。

ということで、2020年4月に始めた本調査も今回で最終回とします。

43か月・延べ3万人・50回の調査、お疲れ様でした、オレ。

 

マスク装着率の調査結果(第50回/最終回)

1 調査結果

 調査時のマスク装着率 23.8%(前回35.7%)

2 調査の詳細
(1)調査目的

  新型コロナウイルスの影響評価(マスクの装着状況)
(2)調査日時

  2023年11月5日(日)午後1時25分から午後2時25分まで

3)調査場所

  福岡市内の某商店街
(4)調査時の天候

  晴 28℃
(5)調査方法

  目視

(6)調査対象者

  商店街の通行者 ※自動車・バイク利用者・乳幼児は除く。自転車利用者は含める。アゴにマスクをかけている者は装着者とみなす。
(7)調査結果

   906人中、マスク装着者216人(23.8%)

 (8)特記事項
・装着率は23.8%で、前回調査(35.7%)を11.9ポイント下回り過去最低であった。

・調査時は11月としては異常な高温(28℃)で、体感気温は「暑い」であった。

・暑かったためか、「アゴマスク」「鼻出しマスク」が目立った。

・乳幼児のマスク装着はゼロであった。

・いわゆる「アベノマスク」を装着している者はゼロであった。

(9)これまでの調査結果

(10)前回の調査結果

 

(おまけ)

2020年4月に故・安倍晋三元首相の思いつき? で始めた、いわゆる「アベノマスク」の一斉配布について記録しておきます。

・マスクの調達費用 440億円(布マスク1枚当たり単価 62.6~150円)

・配達費用 3.5億円

・未配達のマスク 8300万枚

・行方不明のマスク 53万枚

(以上、ネットから引用)

配布した結果はまだ記憶に新しいですよね。国民からは大ブーイング。疑惑てんこ盛り。

安倍さんご本人はけっこう長期間、意地になって? アベノマスクを装着していましたが、当時の菅官房長官をはじめ閣僚のみなさんは、さっさと市販のマスクにかけ替えていましたよね。

大枚の税金をはたき、大騒ぎして配布されたアベノマスクがどれだけ利用されたのか?・・・利用率や配布効果などのデータがあるのかどうか知りませんが、わたしはちゃんと調べましたよ。

↓ 調査直後にブログに掲載したものを再掲します。

2020年5月、わが家に配布された直後に調べたものです。近所に住んでいる次男宅にも届いていましたから、地区内の家にもすでに届いていたと思います。

上表の調査期間のマスクの装着率はほぼ9割超えでしたが、アベノマスクの装着率は平均で0.8%。当時、市販のマスクは50枚で2000円以上していたのに・・・無料のアベノマスクの不人気がわかりますね。

「お〇をドブに捨てた」という言葉が浮かんできます。

えっ わたしですか?

わたしはちゃんと使いましたよ。使って、洗って、使って、洗って、使って、洗って、使って、2週間ほど使ったら、ついに糸がほつれて、最後は床を拭いて、泣く泣く捨てましたよ。

 

(追記)

とりとめのないまとめ記事になりましたが、今回でこの調査は終わりです。

本データを利用したいと思われる方は、ご自由にお使いいただいてけっこうです。サラリーマン時代に、本調査と似たような検数業務をしたことがありますから、文章はともかく、生データについては自信があります。