きのうの真夜中、午後11時58分。
いつものように酔っぱらって布団にもぐりこみ、ぐっすり寝ていました。
トルルルゥ・・・ トルルルゥ・・・ トルルルゥ・・・
暗い部屋の中で、ガラケーの呼び出し音が鳴っています。
だんだんと目が覚めていきます。
・・・真夜中の突然の電話。
・・・いやですねぇ。悪いことかも。
心臓が急にバクバクします。
ガラケーの画面には次男の名前が出ています。
次男ヨメか孫娘になにかあったのでしょうか。
んんんんん・・・心臓に悪いなぁ。
「〇です」と次男の声。疲れてはいますが、切迫しているような感じではありません。
「なんかあったん? こんな夜中に」
「ごめん、マンションのカギを忘れて入れんのやけど、おとうさんちに貸しとったカギ貸して。今から行くけん」
「そう、うん、いいよ、わかった」
10分ほどして、疲れた顔をした次男がやってきました。お酒を飲んでいるようでもありません。
「いままで仕事しとったんね?」
「そう」
「おつかれさんやったね」
「うん、ありがとう。じゃあ」
と言って帰っていきました。
時計を見たら午前0時10分でした。
役所勤めの次男。去年、コロナが拡大してからは、本業の仕事もしながらコロナの担当もやっていて、感染者の波が引いている間は、本業に専念していたようでしたが、最近、再度の感染の波が押し寄せてきて、またコロナの担当に引き戻されたようです。もちろん本業も同時にやらなければならないのだとか。
ここ数週間、ほぼ毎日残業で、先週の日曜日は日曜出勤。娘の顔は寝顔しか見られないらしいのです。
・・・寝静まった深夜。
仕事も持って、ひとりで家事と孫娘の世話をするヨメに、「カギ忘れたから開けてくれぇ」と、深夜に電話するのがはばかられたんやな。美人ヨメにぞっこんの次男らしいと、チャイムの音で起きてきたカミさんと苦笑しました。
まっ、これくらいのことで済んだなら、なんちゃありません。
がんばれ次男!
世間じゃ、午前零時はまだ起きてる時間かもしれませんが、酔っ払いの隠居爺さんにとっては真夜中なんです。
真夜中の電話は心臓に悪い。