読書録:裏京都ミステリー「支那そば館の謎」「ぶぶ漬け伝説の謎」北森鴻 | 隠居ジイサンのへろへろ日誌

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九州北部の街で、愛するカミさんとふたり、ひっそりと暮らしているジイさんの記録

↓ ネットの書評から引用

知る人ぞ知る裏(マイナー)な名刹・大悲閣千光寺に、今日も珍妙な事件が持ち込まれる。元裏世界の住人にして寺男の有馬次郎とマイナー新聞の自称「エース記者」折原けい、自称「裏京都案内人」のスチャラカ作家・ムンちゃんが、難事件の謎を追う!?誰も知らないミステリアス京都と、古都ならではの謎解きの妙味、たっぷりとご堪能ください。

 

 

 

 

ギャグ満載の本格推理小説の短編集です。

謎解きは本格的(なにせ、作者は鮎川哲也賞=本格推理小説の賞をもらっている)なのに、登場するキャラクターや会話なんかは吉本新喜劇です。

探偵役の有馬次郎は元広域窃盗犯で、京都・嵐山の山奥にある大悲閣千光寺の寺男。あやうく捕まりそうになったところを千光寺の住職に拾われて、いまはお寺の掃除や雑用をこなしています。そこに、京都の街で起きた不可解な殺人事件が持ち込まれ、元窃盗犯だったときの顔と能力を生かして難事件を解決するというお話です。

ヒマつぶしにはぴったりのエンタメ小説です。

 

 

「裏京都ミステリーシリーズ」ということでこの2冊が刊行されています。もっと読みたいな、と思ってネットで調べたら、作者の北森鴻さんは10年前に若くして亡くなっているようでした。享年48歳だそうです。シリーズもこの2冊だけだそうです。残念!

 

ところで・・・、

探偵役の有馬次郎くんが寺男をしている大悲閣千光寺は、渡月橋から川沿いの細い道を歩いて15分くらい進み、さらに急な階段を5分くらい登った山の中腹にある本当のお寺です。2年ほど前に偶然行ったことがあります。

 

↓ この写真は、今年の2月に嵐山に行ったときに対岸の亀山公園から写したもの。(撮影日:2020.2.26)

 

渡月橋から1キロほど川沿いを遡ると、突き当りが高級旅館「星のや京都」。道が細くて離合するところもないため、車は通れません。星のやに届け物をするスーパーカブがときどき通るくらい。

星のやの玄関の手前からお寺に登る階段が始まります。心臓破りの階段です(笑)。

↓ 黄色矢印が大悲閣千光寺。

手前左が渡月橋方面。

中央の川岸にあるのが「星のや京都」。宿泊客は渡月橋から専用の船で運んでくれるようです。

 

おととしの紅葉のシーズンに、欄干からこぼれ落ちそうなくらい観光客がいた渡月橋を渡り、「この奥にはなにがあるんやろ」と、道の奥へ奥へとなにげなく行ってみたことがあります。

心臓破りの階段を登ってついたところが千光寺でした。小説の中にも書かれていますが、紅葉のシーズンでも登ってきた人は片手で数えるほどでした。

お寺へ行くまでの道すがら・・・。

紅葉の時期は、こんなふうになります。(撮影日:2018.11.23)

 

↓ 北岸はものすごい人波ですが・・・

 

↓ こちら側は、こんな感じです。

嵐山の紅葉シーズンですよ。

 

↓ 登りに登った境内から眺める京都市内~東山連峰。

 

↓ 5枚前の写真の建物からの風景。

 

・・・話が脱線しましたねm(_ _)m