映画「ラーゲリより愛を込めて」

宣伝が凄かったので見てみたかった映画

あらすじは

第2次世界大戦後の1945年。シベリアの強制収容所に抑留された日本人捕虜たちは、零下40度にもなる過酷な環境の中、わずかな食糧のみを与えられて重い労働を強いられ、命を落とす者が続出していた。そんな中、山本幡男（二宮和也）は日本にいる妻（北川景子）や子どもたちのもとへ必ず帰れると信じ、周囲の人々を励まし続ける。山本の仲間思いの行動と力強い信念は、多くの捕虜たちの心に希望の火を灯していく。

これは超重い感動作。実話だってのもくるものがある。マジ泣いた。あらためて戦争の悲惨さを思い知ったが物語は終戦してから11年間の話なんだよな。既に戦争は終わっているのにソ連は日本人兵士を捕虜として強制労働させていた。それだけ「何をしでかすかわからない日本軍」を恐れていたのかも知れない。日本とソ連に国交が無かったことが要因のようだが日本政府の無能さにも腹が立つ。国連も何をやっていたのか。

概ね3つのパートに分かれている。シベリア収容所送りになった直後で過酷な強制労働と日本人兵士の間でも関係性がギクシャクしている。その後、捕虜期間が長くなるにつれ山本氏を中心に日本人兵士はまとまりソ連兵の監視も次第に緩くなってくる。ソ連兵自体も上からの命令で職務をしているだけで「何でいつまでも日本兵を返さないの？」と思っていたのかも知れない。

そんな折、まとめ役だった山本氏が重病に侵され物語は大きく動く。ここからが感動巨編。クライマックスパートは号泣必至。帰国叶わずソ連で命を落とした山本氏の遺書を仲間4人が完全記憶し日本にいた家族に届ける。これが実話なんだよな。有名な脚本家でも描けない発想と展開だ。

役者陣は主演の山本役の二宮和也を筆頭に、桐谷健太、安田顕、松坂桃李、中島健人の兵士役が全員素晴らしい。中島ケンティはいつものセクシーサンキューぶりを封印し別人のよう。裏切り者から良き上司に変貌した安田顕もさすがだね。ロケ地は主に国内みたいだがこんなシベリアっぽい荒地あったんだな。

オススメです。良作なので地上波放送近いかも