低反発バットのセンバツ
昨日から春のセンバツ高校野球が始まっているが話題はもっぱら「低反発バット」。近年、高校生は筋トレなどでパワーアップし、打球速度が鋭くなり過ぎ危険ということもあり、今大会から反発力が弱いバットに切り替えられた。
数試合見たが本当に打球が飛ばない。外野手の頭を超えそうな当たりが少なくそのため外野手は前進守備をする。これだとポテンヒットが出ずらくなり、ワンヒットで2塁からランナーも返ってこられない。ゴロに鋭さが無いため内野手が追いついてしまうケースも見られる。軟式野球に近い感じで根本的に野球のやり方が変わるかも。
ロースコアの接戦が多くなるので先制点の重要さが増す。無死1塁で送りバントをして2塁に進塁させてもワンヒットで帰ってこれないため、エンドランや盗塁を仕掛けるかも。1死3塁で犠牲フライ狙っても打球が遠くに飛ばないので昔みたいにスクイズ偏重に回帰?ただランナーが溜まった状態で芯に捉えた打球を放つと外野手が前に守っているため大量得点になるケースも。今日の阿南光の2番打者は2死満塁からミートし、打球は浅く守っていたレフトの頭上を越え満塁の走者が全部生還し一気に3点入ったからな。
ホームランが前みたいに出ないので「高校通算本塁打〇本」をアピールすることが出来なくなりプロ志望の野手は大変。ただ、低反発バットはちゃんと芯で打たないと飛ばないので将来を考えると良いことなのかも。金属バットの反発力に頼った打撃スタイルで、木製バットのプロに行ったらサッパリだった打者も数多くいたからな。一方投手は失点が少ない「見かけ上の好投手」が続出しスカウトは悩ましい。
さてこの「低反発バット」で一体誰が初ホームランを打つか注目されたが、豊川高校のロシア出身・モイセエフ・ニキータ選手だった。やはり規格外の外国人パワーが無いと厳しいのか?それを持ってしても「ライナー性でポール際」という最短距離でのホームランだったからな。