清宮・早実、東海大菅生に敗れる | うさぎ年牡牛座さとのブログ

清宮・早実、東海大菅生に敗れる

夏の甲子園、西東京大会決勝が行われ、東海大菅生が6-2で清宮幸太郎内野手を擁する早実を下し、17年ぶり3度目の甲子園出場を決めた。東海大菅生は昨年まで3年連続準優勝だったが、“4度目の正直”で夏切符。清宮は高校通算最多記録を更新する108号本塁打を放つことなく高校最後の夏を終えた。

 

途中までどっちに転ぶかわからない緊迫感のある試合だったが、早実は守備の乱れで自滅した感じ。これは玉突きコンバートによる弊害だな。前にも書いたが、早実は投手陣崩壊のテコ入れ策として、春の大会までレギュラー捕手だった雪山を今大会から急遽投手にコンバート、これは大成功していた。ただ、それにより空いた捕手のポジションにサードの野村を起用し、サードには1年生を玉突きでレギュラーにしたが、今日はその1年生サードが致命的なエラーを犯してしまった。

 

また、9回に決定的な追加点を奪われたシーンもファースト清宮とベースカバーに入った投手・雪山との連携ミス。これも急造投手による練習不足が原因。雪山の投球自体は、今日もコントロール良くポンポン投げ込み、相手打者に的を絞らせない投球が冴え崩れなかったが、まさか自分が投手になったことにより巡り巡った守備の異動で引き起こされた破綻で負けるとは。因果なもんだな。

 

東海大菅生は松本投手が素晴らしかった。審判との相性もよく、ストライク先行で安定感あった。走者を出しても決定打を許さない粘投。唯一ヤバかったのが4-2で菅生リードの8回裏かな。2年前の早実-東海大菅生の決勝戦で、5-0でリードしていた菅生が8回に早実に8点取られ大逆転負けしている記憶がスタンドの観客にあるため異様なムードになっていた。そもそも試合開始前から菅生にはアウェーだったが、8回はまさに超アウェー状態。

 

そしてその8回、先頭の2番雪山に3ボール1ストライクとなってしまう。球場全体が「フォアボール待ち」ムード。ところがここから冷静にストライクを取り、雪山を抑える。続く清宮にはライト前ヒットを打たれるが単打は想定内。ただここで登場した4番野村はここまで3安打と当たってる。まさに最大のヤマ場。プロ野球ニュースで言えば、間違いなく「熱視線」。結果は打ち気にはやる野村を巧妙に引っ掛けさせ、遊ゴロ併殺。お見事。ここで勝負あったかな?

 

今大会をみると組合せが決まった時、早実は「決勝戦まで骨のある相手がいない超楽勝ブロック」と言われてたが、それがかえって仇になった感もある。つまりそこまで東海大菅生クラスとの対戦がなく、いきなり強敵と一発勝負。これは投打とも多少戸惑う。一方、東海大菅生は準々決勝で早実とほぼ同格の戦力を持つ日大三と当たるなどやや厳し目のブロック。そこを突破した自信があるので、決勝戦も自然体で臨めたんじゃないかな。

 

しかし清宮敗退でマスコミの落胆ぶりは凄いだろな。甲子園で清宮が見られないだけでなく、あと1本に迫っていた高校通算本塁打新記録までパー。一応通算記録は「練習試合の一発まで含めていい」というルールはあるけど、基本、夏の大会敗退=3年生引退、新体制への移行が常だから、早実が夏に練習試合組んでも清宮は出ない。でも、マスコミ主導で日大三と「3年生引退記念エキシビションマッチ」とか画策する可能性はあるかな。さすがにやり過ぎ感はあるけど、もし実現したら結構客入りそう。桜井-清宮に対決、もう一回見たいし。