さてさて本業の農業は11月頭までに今年の全ての作業を終え無事楽しい冬休みに突入です!

机上でのやらないといけないことはいろいろあるわけですが

とりあえずひといきということで11月中は100%オフにしてやりたいことをやるのです!!

 

ということでDP-3000の修理を久々に行いました。

半年以上ぶりですから何かと手順等忘れている部分もあるわけで

ぼちぼち進めてみます。

 

まずはシリアルナンバー493813

かなり新し目でしょうか?

 

問題点

ターンテーブルはほぼ正規の速度で回りますが

33,45回転を切り換えても速度が変わらない感じです。

 

全体像です。

写真ではよくわかりませんが、新しめの割にはコテコテに全体的に汚いです・・・

 

まずはお掃除

丸い網カバー、底蓋、速度切換部のプラカバー、ターンテーブル、ターンテーブルシート

以上の部分は洗剤つけたスポンジでごしごし丸ごと水洗い。

 

本体部分は「かんたんマイペット」で拭き拭き

わかります?このスス汚れはたぶんタバコのヤニでしょうね。

マイペットを手加減しながら少量吹き付け拭き拭きするとほら

見違えるほどきれいになります!

これで全体をきれいにするのですが気を付けてください

シリアルナンバーの印字部にはマイペットダメです!!

シリアルナンバーも消えてしまうのでご注意を

 

ヘッドも錆が出ていて気になります。

ということで

なぜか横向きですが「キイロビン」でヘッドを直接磨いてみました。

キイロビンは本来は車のヘッドライトカバーを磨いてクリアにするというものですが

超微粒子の研磨剤が入っていてヘッドの磨き掃除には丁度良いと思っています。

 

パーツの交換

問題点はどうであれ、まずは可能な限り怪しいパーツは全て交換

線を束ねている結束バンドをプライヤーでパチパチ切ってから

基板を固定している4つのネジを外します。

 

基板上のパーツを見る限りどれも一番よく見るオーソドックスなパーツです。

いつも通り 2SC458D の足はすすけて真っ黒けです。

外したトランジスタと電解コンデンサーはいちおうチェックしました。

こんな真っ黒足の2SC458Dですが6本全てhFE値は問題ありません。

ただ、2本ある 2SC1213D は両方ともhFE値が極端に低く壊れていたと思います。

 

コンデンサも特に容量抜けは無かったのですが

C16 4.7uFが約8uFと倍ほどの容量があったのは壊れかけ?

 

下半分が取り外したパーツ

上半分が新品の取り付けるパーツ

基板上以外ではこの速度切換スイッチも交換します。

後で思い出して整流用のコモンダイオード計4つも、手作りしたコモンダイオードに交換しました。

UF2010 1000V 2A 高速スイッチングダイオードを写真の通りアノードとカソードをそれぞれコモンに作成。

この詳細は「DENON DP-3000 レコードプレーヤーの修理 8台目」の下の方を参照

 

モーターのメンテナンス

次はモーターの分解、清掃、グリスアップです。

本体に固定されている4つのネジを外し

モーターの上蓋をこれまた4つのネジ外します。

***ネジを外す際にワッシャを紛失しないように要注意!!

モーターの芯を抜くわけですが

黄色丸部分にはベアリングが入ってます

油の粘着力で付いてるだけなのでくれぐれも紛失しないように!!

 

ベアリング部のグリスはかなり汚れているので

軸受け部も含め玉も綺麗に掃除

軸が接する部分も全て清掃

最後に新鮮なシリコンオイルを垂らしてモーターを元通りに取り付けます。

 

接点の掃除

私は紙に少しだけ接点復活剤を滲ませて

その紙を接点部分に入れて掃除しています。

写真でも黒く汚れが出てるのわかると思います。

 

動作テスト

以上で全てを組み合わせてスイッチオン!

表面のオレンジの速度調整ダイアルを真ん中にして

基板上の半固定抵抗を回してドンピシャに調整

ちなみに45回転から先にやった方がいいような気が私はします。

 

最初の問題:回転数が変わらない

は問題なく解決し33,45回転それぞれに回転速度が変わるようになりました。

ただ、新たな問題が!

33回転で回転速度が一定間隔で早くなったりしてばらつくときがある・・・

 

なんでしょうねぇ交換してないパーツなどでまだ不具合がある?

交換するパーツは無いけど一応2SD256と2SD259も外して測定してみましたが

問題はなさそうです。

うーん・・・

で、翌日になってやってない調整があったことを思い出しました!

 

磁気ヘッド隙間調整

↑これですこれ!

これがダメだと確かに回転数が安定しないかも!!

 


2枚挿し込んだら結構スカスカかも!既定が0.2mmだそうですが

おそらく0.4mm以上は開いてるかも。

 

私の調整法は

1.ヘッド固定ネジを緩め

2.コピー用紙を2枚重ねにしてヘッドの隙間に挿し込む

3.ヘッドをスライドして紙が簡単に抜けないくらいきつく密着させる

4.3のままヘッドのネジをしめて固定

5.きつきつの紙を何とか引き抜く

これで紙1枚が綺麗に隙間に入るくらいになっています。

ちなみにコピー用紙1枚の厚みが0.2mmくらいだと信じています。

 

再動作テスト

はいこれで乱れなく安定して定速で回転するようになりました(^^)v

 

いま私の横でとりあえず2時間くらいずっと回して乱れないかのテスト中です。

 

最後に結束バンドで元通り線の締め付け

網カバーや裏ブタの取り付けをして綺麗にしたターンテーブルマットも乗せ

完全な状態で24時間ほど連続回転テストをします。

 

DP-3000は電源トランスの微振動がターンテーブルに伝わらないように

トランスが宙ぶらりんに吊り下げられている状態が定常です。

ただ、輸送の際にはぐらぐらでは都合が悪いのでトランス固定ネジをつけておきましょう!

写真の通りM4で長さは20~25mm程度

 

さてすぐに次の修理に入ります。