KBS京都で放映されていた懐かしのアニメ「巨人の星」が最終回を迎えた。
朝7時に放送してるなんて想像すらできなかったから、第一話から何話か見逃して青雲高校の前ぐらいからたまに観ていた。
大リーグボール1号あたりから頻繁に観るようになった。
改めて観ると、子どもの頃観たイメージと食い違うところもあったし、子どもの頃理解できなかったことに気がつくことも何度かあった。
初放送が1968年なので今から50年以上も前だ。自分も初めて観たのは再放送だった。
北海道では午後4時か5時ごろの放送で、スポンサーがよつ葉乳業だったのでCMが静止画で飛雄馬がよつ葉の牛乳を音声で宣伝するものだった。
最終回のエンディング後に飛雄馬をはじめメインキャストがでてきて飛雄馬が挨拶したが、週一で3年半の長期間の放送だったとは。
これだと飛雄馬と一緒に観ている子供たちも成長できる。
ドラマですら4話で終わってしまう今日では、もうこんなアニメは作れないだろう。
はじめはつぎはぎの服も徐々に小ぎれいになっていったり、テレビもなかったのが、白黒テレビを経てカラーテレビになったり。
当時の日本の世相も反映していたと思う。
印象的なのは姉の星明子の服が多くの場合ピンクだったこと。女の子は永遠にピンクが好きなのかなぁと思ってしまった。
あと、有名な左門豊作の上下方向のダンス。何年経ってもつい笑みがこぼれてしまう。
花形満はいつも正々堂々とかっこいいという子どもの頃の記憶だったが、今回は姑息な嫌な奴だと思う時もあった。
グレー髪のはずの川上監督の髪がたまに真っ黒だったりと突っ込みどころもあった。
飛雄馬がヤクザと渡り合うなんてすごい時代背景だと思う。
観ているうちにこれは虐待ではないのか、星一徹が自分のかなわぬ夢をわが子に強制的に託して更に栄光を掴みかけた子を自分の不完全燃焼の野球人生のやり場のない怒りを妬みとともにたたきつけているのではないかとさえ思えた。
数十年ぶりに観たが、概して大人になっても楽しめるという点では、良書に出会ったのと同じような感動を覚える。